24話 雨音をかき消して（4） ページ16
ASide
無花果「バカだな。お前は」
A『・・・・・』
無花果「殺し屋でなくなり、タダの女に成り下がったテメエに生きる価値など無い」
無花果様が握り拳を作った。
無花果「お前はゆっくり撲殺してやる・・・」
A『・・・・・由竹、兄さん』
最後に、二人でまた、おはぎを食べたかった。
最後に、名前を呼んで欲しかったな・・・。
A『会い・・・たい・・・』
白石「俺はここだぜ。Aちゃん」
無花果様の拳を由竹兄さんが顔面で受け止めた。
よろける足を力強く地面に食い込ませ、由竹兄さんは私の方を振り返った。
白石「・・・良い子にしてたか？」
嗚呼、視界が霞む。
涙が溜まって、顔が見えない。
A『う〜、ん。たぶ、ん・・・』
由竹兄さんのヘヘッという笑い声が聞こえた。
そして、優しい声色で「そっか」と頷いてくれた。
白石「女の子を殴るなんてお兄さんさてはモテないね？」
無花果「・・・白石」
白石「悪いけどこの子は俺のだから。これ以上はお触り厳禁」
由竹兄さんは無花果様から私を庇うように両手を広げ、大声で叫んだ。
白石「Aちゃんは人殺しじゃ無いッ」
「誰よりも優しくて可愛い綺麗な女の子だ」
「壊れちゃってるけどその簪だって絶対に似合うッ」
「恋をしたから脱獄した俺と・・・。
馬鹿な兄を追いかけてくれたこの子は」
「誰がなんと言おうと既に家族なんだッ！
妹はずぇったいに渡さないからな」
無花果様は私達を見下ろしている。
由竹兄さんの肩が震えている。
無花果「探す手間が省けた。二人揃って本当に馬鹿な兄妹だ」
無花果様が刀を取り出し、私達に振った。
由竹兄さんが私を庇おうとこちらを振り返った。
無花果「人殺しと囚人が人並みの幸せを手に入れられると思うなよ」
白石「だから人殺しじゃねぇよ！！」
――そうだ。
私はもう、殺し屋団体を抜けた。
私は、人殺しを辞めたんだ。
自分の意志で、由竹兄さんを守るために。
A『私の刀は
無花果様の刀が由竹兄さんに届く前に私は前に出た。
小刀を取り出すと無花果様の腹を殺さない程度に斬りつけた。
A『・・・今の私は用心棒です』
倒れ込んだ無花果様の鼻先に刀を突きつけ、睨めつけた。
A『団長に言いなさい。彼に手を出すな』
『無駄な殺しはしないが、用心棒としての報復はさせてもらいます、と』
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よいよいの宵さん(プロフ) - ありがとうございます！早速見に行ってきます！ (2022年9月3日 1時) (
レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 有り難う御座います🥺🙏【白文鳥∧( 'Θ' )∧】で出てくると思われます･･･【不屈の羽】という作品はpixivで全話投稿済みです！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - pixivも見に行こうと思うんですが名前はなんですか？教えてくださると嬉しいです！色々と把握しました！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 嬉しいお言葉を有り難う御座います！垢が切り離されてしまったためここでの創作は卒業致しました😭💦pixivで現在活動を再開しております。カラコエも時間を見つけ書き直す予定です。そちらで是非また読んでくださると嬉しいです！ (2022年9月2日 22時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - 楽しみに待ってます！！白石落ちが少なくてこんな作品探してました！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年8月26日 17時) (レス) @page19 id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白文鳥 | 作成日時：2021年3月7日 11時
