24話 雨音をかき消して（1） ページ13
A『無花果様』
無花果「黒百合。貴様・・・我々を裏切ったと思えば何をしている。子供まで拵えていたのか」
A『違います』
私がいた殺し屋団体は仮の名前をつける。
私は【黒百合】
そして、この男は【無花果】
ここでは、自分の名前を名乗ることは許されない。
勿論、本名を呼ぶことも。
無花果「家族を作るのはご法度だったはずだ」
A『アレは私の子供じゃない。迷子の子供です』
無花果「迷子の子供を助けてやっていたというのか」
そして、自分と無関係の人間とは関わってはいけない。
無花果「黒百合。戻って来い。お前が表社会を歩けると思っているのか？」
「お前の兄さんはどうした」
A『兄とは再会したわ。でも・・・仲違いした。だから――』
無花果「殺したか？」
――やはり、そう来たか。
A『殺す必要は無いでしょう？
彼は私のこと忘れていた・・・だから消す必要は無いと判断した』
無花果様はこちらを振り返るといきなり私の頬を殴った。
私はその場に尻餅をついた。
無花果「白石由竹を殺してこい」
A『嫌です』
無花果「では先程の子供を殺せ」
A『私はもう無駄な殺しはしないと誓った・・・！』
無花果様は私の顔面に蹴りを入れた。
私はあえてそれをかわさなかった。
A『ゲホッゴホッ・・・』
『わたし、を殺したいなら殺せばいい』
『殴って気が済むなら・・・殴ってもいい』
『犯したいなら犯せば・・・ッ いいわ』
無花果様は私の頭を鷲掴んだ。
無花果「お前に女としての価値は無い」
A『・・・・・・・・』
無駄な殺しはしないと言った。
だから、無花果様は殺さない。
証明する。身を持って、由竹兄さんがどれ程大事な人なのかを。
無花果「黒百合らしからぬ物を持ってるじゃねえか」
無花果様がそう言って取り出したのは、あの簪だった。
A『それはッ』
無花果「日和ってんじゃねえよ。呪いの花が」
無花果様はそれを地面に置くと足をあげた。
A『駄目ッ』
簪は、私の目の前で真っ二つに折れた。
ポツポツと雨が降ってきた。
無花果様が掴んでいたせいで縛っていた髪が解け、顔に張り付く。
私、今、どんな
ここで、衝動的に動いては、駄目。
崩れるな、私。
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よいよいの宵さん(プロフ) - ありがとうございます！早速見に行ってきます！ (2022年9月3日 1時) (
レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 有り難う御座います🥺🙏【白文鳥∧( 'Θ' )∧】で出てくると思われます･･･【不屈の羽】という作品はpixivで全話投稿済みです！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - pixivも見に行こうと思うんですが名前はなんですか？教えてくださると嬉しいです！色々と把握しました！ (2022年9月2日 23時) (レス) id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
白文鳥【元】(プロフ) - よいよいの宵さんさん» 嬉しいお言葉を有り難う御座います！垢が切り離されてしまったためここでの創作は卒業致しました😭💦pixivで現在活動を再開しております。カラコエも時間を見つけ書き直す予定です。そちらで是非また読んでくださると嬉しいです！ (2022年9月2日 22時) (レス) id: 1bc2ea2efe (このIDを非表示/違反報告)
よいよいの宵さん(プロフ) - 楽しみに待ってます！！白石落ちが少なくてこんな作品探してました！更新頑張ってください！！待ってます！！ (2022年8月26日 17時) (レス) @page19 id: ab89395776 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白文鳥 | 作成日時：2021年3月7日 11時
