27話 カムイモシリ(1) ページ38
NOSide
アイヌ民族のコタン―――。
大きな川や河口付近に数戸〜数十戸の
ムックリが鳴り響く活気だったコタンにAらは足を踏み入れた。
A『・・・』
Aは地面を見ながら歩いた。
少女「アシリパとアンケシが帰ってきた」
少年「アシリパ アンケシ」
少女「アシリパ アンケシ おかえり」
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ASide
杉元「みんな俺とAを怖がらないな」
アシリパ「アイヌは好奇心旺盛だ。【新し物好き】なんだ」
アンケシ「
アンケシさんが老婆に駆け寄る。
アシリパもそれに続く。
アシリパ「これが私とアンケシの
杉元が帽子を脱いで挨拶をする。
A『
俺は頭を下げておいた。
フチ「・・・・
・・・え?
A『えっと?』
アンケシ「フチ??」
お婆ちゃんが首を横に振った。
今のは??
杉元「お婆さん。俺はこいつを預けに来ただけだ。長居はしない。すぐここから出て行くよ」
・・・和人と戦うために軍資金を貯めていた連中の村だしな。
アシリパ「フチはシサムの言葉が分からない。
飯を食って泊まっていけと言ってるぞ」
杉元「・・・・・」
ーー
俺たちはチセに上がらせて貰う。
杉元「俺たちがここにいてはさんにんに迷惑がかかるんじゃないか?」
アシリパがお婆ちゃんに杉元の言葉を訳す。
フチ「
アシリパ「大丈夫だ。死んだ
アンケシ「見てくださいこの入れ墨。偉い人の奥さんほど大きな入れ墨をするんですよ」
アンケシさんとアシリパがお婆ちゃんの頬を引っ張る。
A『おやめなさい・・・』
アシリパ「それにみんなお前たちに興味があるようだぞ」
小窓から大勢のアイヌが覗きに来ている。
杉元が苦笑する。
ーー
杉元「この家に他のご家族は・・・?」
アシリパ「フチとアンケシだけだ。別のチセにおじ夫婦がいる」
アンケシさんが呟いた。
アンケシ「私はアシリパとフチの家に居候させてもらっています」
・・・。
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作者名:白文鳥 | 作成日時:2020年9月19日 20時