25話 説教(1) ページ33
アンケシSide
兵士は二人・・・。
一人の動きを止めてももう一人が私に気づけば殺られる。
アンケシ「・・・取り敢えずAと杉元ニシパの基に行かせないようにしないと」
兵士達の裏側に回り弓を構える。
兵士達の足元を狙えば・・・怪しがってこっちに来るだろう。
そうなったら真っ直ぐ走って抜け道を進もう。
私を追っている間に兵士達が杉元ニシパやAから離れていく。
そこで私も兵士たちを撒こう。
アンケシ「よし・・・ここから・・・」
シロが私の基に飛んできた。
「ガアガアガア!!!」と何回も鳴く。
静かな森にシロの鳴き声が響く。
兵士がこちらを振り返った。
マズいッ・・・・!!!
近衛師団1「おい。そこのガキ」
アンケシ「・・・!!」
近衛師団2「ちょっとこっちに来なさい。アイヌか・・・日本語がわかるかい?嬢ちゃん」
マズい・・・こっちに向かってきた。
アンケシ「イ・・・
近衛師団1「イランカラプテ?」
近衛師団2「松崎殿がいないからなぁ・・・」
そっか。コイツらAの元同僚だ。
アンケシ「
どうしよう・・・。
近衛師団2「ん?コイツ・・・あの女に顔が似てねぇか?」
近衛師団1「あぁ・・・!そうそう。俺も思ってた」
あの女?
近衛師団2「ヴァレーズっていう綺麗な顔のな」
『【『アンタって【ヴァレーズ】って姓?】』
そういえばA。一度私に・・・。
近衛師団1「あー。このガキ連れて差し出せばアイツ出てくると思う?」
!!
近衛師団2「かもな。アイツあの日、見たことないくらい取り乱して・・・」
アンケシ「悪いッ!!!」
兵士二人が余所見をした隙に弓を構え足に矢を放った。
近衛師団「「ッイッデ!!」
毒矢は取っておいてるから痛いだけだ。
アンケシ「ッ・・・!!」
兵士二人が矢を抜こうとしている隙に走り出す。
アンケシ「Aッ!!Aッ!!」
何処だ・・・!!
暫く森の中を走り続けた頃に。
アンケシ「・・・・あ!!」
遠くに向けて銃を構えているAを発見した。
アンケシ「(銃声が響いたら折角撒いた追手が来てしまうッ)やめろッ!!」
A『・・・あ?』
思い切りAに飛びかかる。
A『!?馬鹿ッ』
ダァァァァン―――!!とAが構えていた銃が音を立てた。
弾は遠くに飛んでいき私とAは地面に倒れ込んだ。
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作者名:白文鳥 | 作成日時:2020年9月19日 20時