其ノ参 ページ3
女性が楽しげに話す言葉を全て聞いて嫌な想像が国木田の頭の中を駆け巡る。そして大層間の取った喋り口調で
国「その人間の…名前を…お聞きしても…?」
貴「その人間の名前は…」
太「やぁ!国木田くん!敦くん!おはよう…っておや?」
なぜか今日は珍しくあまり遅刻せずに出社した太宰が勢いよく扉を開けて入ってくる。応接間のソファに行儀よく座る女性を一瞥して国木田と中島へ視線を移し,そのまま話しかけようとするが,もう一度ソファに座る女性を目で捉えると目を見開いて彼女の元へ駆け足で寄ると彼女に向かって大きな声で
太「どこへ行っていたんだい…?…姉さん…!」
なんて切羽詰まった様子で言うものだからその場の普段の太宰を知る国木田と中島は目を白黒させて彼の放った“姉さん”という言葉を噛み砕こうと反芻する。
国「姉さん?姉さんだと?お前の?姉!?」
中「太宰さん,お姉さんがいらっしゃったんですね…?」
そんな2人を置き去りにして太宰とその姉であるAの会話は進んでいく。
貴「治。私は君を探しにここへ来たのだよ。会えてよかった。」
太「あぁ,姉さん,ずっと,会いたかった,姉さん…って,なんであの日私から離れたんだい?どうして?」
貴「落ち着きたまえよ治。あの時はあの時だ。また共にあろうと思ったからここへ来て治を探したのだろう?…本当に会えてよかった。」
太「姉さん。私は貴方を…」
国「盛り上がっているところ済まないなそこの2人。簡単に説明してもらえるか?今何が何だか俺にはよく分からないんだ。」
貴「そうだねぇ。じゃあ説明しようか。」
と足を組みなおした貴方は国木田に向き直り,緩りとした口調で過去を話始める。
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は る 。(プロフ) - 設定も関係性もめちゃ好きです!!更新心待ちにしております(T_T) (2022年9月20日 4時) (レス) @page4 id: 991565de73 (このIDを非表示/違反報告)
ジゼル(プロフ) - 七巳流さん» 教えて頂き誠にありがとうございます! (2022年9月15日 18時) (レス) id: 8a29f06bea (このIDを非表示/違反報告)
七巳流 - オリフラたってます。設定だけでも面白いですね!! (2022年9月15日 18時) (レス) @page1 id: 3df5dd07dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジゼル | 作成日時:2022年9月15日 18時