GENE's My Girl ... ？

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Ryota side






龍友「 なぁ、あいつら見てみ 」

涼太「 え？」




Aとの絡みのシーンで撮影は玲於から始まった

最年少コンビの撮影を遠目で見ていた龍友くんが不意に、そんなことを言った

だから俺は二人の方を見た


そしたら





龍友「 あれ … キスしてんとちゃう？」


涼太「 いや、まさか … 」





腰に腕を回して、まるでペアダンスのように絡み合ってた二人

二人とも雰囲気変わってすごいな、とか

やっぱりAはモデルもやってるだけあるな って感心してたのに


龍友くんの言う通り、俺らの角度から見た二人は明らかにキスをしているように見えた






隼「 は、え … ちょ！」


裕太「 … 絡みってあんなガッツリなん？」





俺らの目線に気付いた隼たちも、二人を見てフリーズしている

亜嵐くんもさっきまでメンさんと笑い合ってたのに

急に目付きが変わってる

どこか悔しそうに 下唇を噛みしめている





龍友「 次、涼太やろ 」

涼太「 え？あ、うん 」




俺は自然と手に力が入っていて、気付いた時にはぎゅっと握り締めていた

悔しい、というより … Aに対する気持ちが溢れてきてしまっている





涼太「 … 何してんの？」




不意に出た言葉はそれだった
二人とも何してるの？という意味ではなく

“ Aに何してるの？玲於 ” という意味の方が強い


Aは顔真っ赤にして俺に抱き付いてくる。

あんな事されたら普通ドキドキするよな … なんて





こんな事、前までは平気でやってたのに






…



涼太「 玲於に何言われたの？」


「 さっき、好きな人がいるって言ったから … 誰なの？って質問攻めされたの 」


涼太「 あぁ〜… それで迫られてたんだ？」


「 うん。言わないとキスするって言われた 」






… なるほどね。

確かに俺もそれを聞いた時は驚いた
心臓飛び出るかと思ったよね。

玲於も、それを気にしていたのか





涼太「 で？本当にいるの？」

「 あ、あれはその場のノリで … 」


涼太「 何、嘘なの？」


「 えへ、ごめん(笑)」





Aはそう言ってるけど

俺、すぐ分かっちゃうからね？


Aは誤魔化す時や嘘をつく時に笑う癖がある
その笑い方も … どこか愛想笑いで。

俺たち何年一緒にいると思ってんの？




つまり、Aには本当に好きな人が居る

そう確信したものの

肝心のその人が誰なのかは俺にもわからなかった



ま、渡さないけどね






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