「 惚 れ さ せ 屋 」佐野玲於

stage 3 ページ3

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結局、私以外みーんなリア充なんだから。

同期も先輩も 彼氏だの旦那だのって
私はちっとも話に付いていけない


デートだから代わりに残業お願いしてもいい？なんて言われたらさ

そんなの … 断れるわけないじゃん。







亜嵐「 Aちゃん、モテそうだよね 」


「 え？」

裕太「 可愛いもんな、彼氏とかおるん？」






居ないですよ、そんな相手。

ってかちゃんと恋人なんて出来たことないよ



なんて、言えるわけもないじゃん … いい歳した女がさ？
彼氏いない歴＝年齢だなんてさ。


別に、モテないわけじゃないんだ。






「 いいじゃないですか、私の話は 」

亜嵐「 えー、ケチー 」







ううん、むしろ男の人には割とモテる方だって自分でも自負してる。

なんで付き合わないかって？


その答えは至ってシンプル
“ 彼女持ちの男性にモテるから ”


なんて、ね


ホントは上手くいってるカップルが壊れたら面白いかもなんて馬鹿みたいな理由で

ゲームみたいに始めたのがキッカケ







龍友「 でも、あれやな。魔性の女って匂いがプンプンするわ 」

「 … 何ですか、それ 」


龍友「 男を追わせるタイプやろ？」






まぁ、半分合ってるけど。

キッカケは高校生の時だった

全然好みでもタイプでもないけど、よく話す男子がいて。その人には彼女が居たの

その彼女はちょっと小さくて丸っこくて、私がちょっと頑張ったら
彼女持ちでも簡単に落とせるんじゃないかって



ちょっとしたゲーム感覚で始めたのが始まりだった


結果、告白されて私は落とす事に成功した







「 もぉ、私の事はいいですって 」

隼「 あ、拗ねた。可愛い(笑)」






もう過去の話。

それから二度成功して、狙った相手は百発百中グラっと私に落ちてくれた

ただ今は違う、LDHに就職して周りは素敵な人ばかりで


私なんかじゃ攻略できない相手ばかり。

もう、そんなことはしない … と思う







玲於「 ちょっと電話してくる 」


メン「 彼女？」

玲於「 あー… うん 」







顔も整ってて、ダンスや歌が出来てモテないわけがないでしょ

女には困ってないのよ、この人たちは

佐野さんだって彼女居るみたいだし。まぁ、噂にはなんとなく聞いてたけど


可愛い女の子、選びたい放題でしょ そんな可愛い顔してさ






玲於「 … なに？」


「 … いえ、ごゆっくりどうぞ 」






こんな人たちと付き合える人って

どんなにハイスペックなのか、知りたいよ





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