stage 41 ページ41
.
駄目だ、私の心臓よ 静まれ …
さっきからドキドキしててうるさい
玲於さんにキスされて、動揺した私は帰ろうとしたらまた引き留められて
今もこうしてどんどん玲於さんの端正な顔が近付いてくるから
反射的になって、ぎゅって目を瞑った
玲於「 ホント、ずるいよね 」
「 え?っ、きゃ!」
気付いたら、視界がぐるっと回って
ふかふかなソファの上に押し倒されてる私
その上に跨ってクスって笑ってる玲於さんは、私の髪をそっと撫でた
玲於「 キスされんの、待ってんの?」
「 ち、違う … 」
玲於「 じゃあ何で逃げないの?」
「 それは … その、」
駄目だよ、こんなシチュエーションで流れを身に任せちゃったら終わり
取り返しのつかない事になるのは分かってる
あくまでも私は玲於さんを惚れさせる、ハニートラップに仕掛ける目的だったのに
こんな簡単に、私が仕掛けられちゃだめ
玲於「 … して欲し?」
こんなの、ダメだって
たとえ玲於さんが彼女と別れたからって
今こうして私を誘ってるのもきっと、私で紛らわせようとしてるだけ
「 だめ … 玲於さん 、」
玲於「 嫌なら本気でぶっ飛ばしていーからさ 」
都合のいい関係なんかになりたくない
ずるいのはどっちよ
こんな事されて、ドキドキしない訳無いじゃん
やっぱり玲於さんをターゲットに選んだのは間違いだったのかな
間違いなく、私の方が落とされてるよ
こんなの、惚れたら負けなのに
玲於「 … っんと、可愛い 」
抵抗するなんて出来なくて
もちろんぶっ飛ばすなんて するわけなくて
私はただ、二度目のキスが落とされた途端に
心臓が射抜かれたみたいな 衝撃に襲われた
「 んっ … 」
玲於「 まじやめて、そーゆー声出すの 」
彼の顔を見てみれば、耳まで真っ赤に染めていて
「 あんま見ないで 」なんて言い放つ
余裕そうに見えたのに、玲於さんも私と同じくらいドキドキしてるのかな … なんて
また勘違いしそうで。
「 … なんで、したの?」
玲於「 … 別に、したくなったから?」
なにそれ、意味わかんない
なんで疑問形なのよ
したくなったらする、って やっぱり酔ってる
こんなの私の知ってる玲於さんじゃない
玲於「 もっと俺のこと知りたいって言ったでしょ?」
そっか、今のは
私が知らなかった 玲於さんなんだ
あんな風に、キスとかするんだ … なんて
思い出すだけで 熱が出そう
.
1628人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りな(プロフ) - はじめまして!2人がもどかしいー!!続きが楽しみすぎます! (2018年8月5日 1時) (レス) id: 12a3518566 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりまる(プロフ) - 佐野さんもう手だしてくださぁぁぁいって笑笑 (2018年7月29日 20時) (レス) id: fc778ff4c6 (このIDを非表示/違反報告)
ebichan(プロフ) - るのの。さん» ありがとうございます!!頑張っていきますね! (2018年7月9日 22時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
るのの。(プロフ) - すごく面白くてこの作品大好きです!更新頑張ってください!! (2018年7月9日 18時) (レス) id: a749bf11ae (このIDを非表示/違反報告)
ebichan(プロフ) - メグさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2018年7月5日 8時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2018年6月13日 10時