学校行きたくない (ページ26)

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「終わったね～。雅ちゃん、そろそろ来るかな？」
「うん、多分」
「でも、さすがAだよね～!!私の手を引くのも、分かってるじゃん、って感じだったし!」
「へ、へえ…」

教室はざわついていた。
私達が雅ちゃんの机を片付けたからだ。
凄い驚いていた。私自信も、皆も。

「うそ、マジでやったよ」
「凄いよね…」
「さすがユイちゃんだよね」
「Aって結構いいやつじゃね？」

私は少し上機嫌だった。
「いいやつ」と言われたの久しぶりだ。ん？いや、もしかしたら初めて？
……それでもなんか嬉しかった。

私とユイは雅ちゃんの席から離れた窓から、ベランダに捨てた花を見ながら話していた。
内容は雅ちゃんのこと。

「昨日のことから推測すれば星宮かな？やったのは」
「星宮いないしね。でも、私は違うと思うよ？」
「どうして？」
「……あー、うーん……人がいないところで話すよ」

昨日の放課後のこと、人に聞かれたらちょっとまずいし。

「……Aがそう言うってことは……ちょっとアレなのかな？」
「まあ、ちょっと危険かな。主に私が」
「うん、分かった。Aのために、今は追求しないでおくよ」

……さてと。

私は窓から見える校門を凝視した。
うちのクラスの窓は校庭に面していて、校門も見える。
雅ちゃんが来るのがここから見えるってわけだ。

……それらしき人はまだいないけど。

「来ないね、雅ちゃん」
「残り時間、あと五分なのにね」
「遅刻……っていうのは考えられないし、休みかな？」
「昨日のことあったし。休みでも可笑しくないよね」

あんなに男子に言われてたら傷つくよね。
それに、昨日の放課後の糞女子グループの会話のことが本当だとしたら、雅ちゃんは「いじめてやる」と犯人直々に予告されたのだ。

それじゃあ、休みたくもなる。
もしかしたら不登校になるかもしれない。
そしたら、高校受験も大変になるのに……。

あいつらは、人の未来を壊したも同然となるのだ。
いじめとは、それほど酷いものである。

「そういえば、ノアちゃん達来ないね」
「ノア……？ああ、あのグループのか」
「そう。あのグループ来ないよね……」

ロッカーを見る限り、あいつらは学校には来ている。

そうか、中心グループの王女様はノアって名前だったっけ。

…ガラガラガラ…

「あれ!?」
「ん～、どうしたの、ノア～」

その時、ノア達が戻ってきた。