時代が変わろうとも宿儺の姉［両面宿儺］

四十三話 ページ48

五条と家入が会ってる間


〜同時刻〜 Aside


まぁ、探すっていうほど難しいものではない。
宿儺の気配を辿ればいいだけの話だし。
せっかくだし虎杖君とも話しておきたい。


...こっちかな。

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着いた。
宿儺の気配と共に人1人の気配を感じる。ここで間違いないだろう。まさか地下とはね。まぁ、地上じゃバレやすいか。

そうして私は少しずつ階段を降りていった。


コツコツコツ...

ガチャ


「ん？五条先生戻ってくんの早く...ね」

『残念。五条ではないよ』

「Aさん...」


気まずそうな顔をする虎杖君。
きっと宿儺と一悶着あったから姉の私と会うのは気まずいのだろう。


『そんな顔しないでおくれ。悪いのは宿儺なんだから』


ほんとに君は善人だね。最初に言った言葉ちゃんと覚えててくれてるといいけど...。
虎杖君と話しながらソファに座る。
どうやら映画を見ているようだった。


『映画...？』


チラッと虎杖君を見てみれば呪骸を持っていた。
あの学長のやつか。


「そ！呪力出力？を保つ訓練なんだってさ」

『あぁ、今はそんな風にやるのか』


昔は映画なんてなかったから呪力出力を保つ訓練は結構めんどくさかった覚えがあるな。
しかし、少年院前と比べると随分成長しているな。
虎杖君は飲み込みが早くていいな。
教えがいがありそうだ。


「Aさんもやる？あ、Aさんは出来るから映画見るだけか」


うっかり！と自分の頭を叩く虎杖君。
明るくていい子だな。一緒にいるとこちらも良い気分になる。


『...現代の映画はあまり見た事がなかったしせっかくだからご一緒させてもらうよ』

「よっしゃ！何見る？！」


あ、そんな呪力がブレたら...



ドゴォ


「いっ...！！」


あーぁ、やっぱり。


『気をつけなよ』

「はい...」






〈悠仁君のいた映画見る部屋って高専にあんのかなぁ...〉

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