優しいキミに、冠を____ 【レッド】 (ページ3)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:11,409 hit

いページ3

レッドside

Aがきた後、僕は素早く出かける準備をした。今日は出かけないでおこう、なんて考えはとっくのとうになくなっていた。

『ピカチュウ、おいで、』

ピカピカぁ！と可愛くなく僕の相棒を肩に乗せてお気に入りの帽子を目深に被る。

階段を駆け下りて家を飛び出すと、いつも通りにニコニコっと笑うAの姿があった。彼の後ろには彼の相棒であるゲンガーがにししっと少し意地悪そうに笑っていた。

じゃあ行こうか、と2人並んで歩き出す。

そういえば、今日はグリーンがいない。いつもなら絶対にいるのに、、、はて、どうしたものか。別にいてもいなくてもいいが、一応聞いてみる。

『、、グリーンは？』

するとしゅんっとして、今日は家に居なかった、と言った。

ふうん、珍しいな。グリーンが居ないのは初めてなんじゃないかと思ったが、だいぶ前に何回かあったなと懐かしい思い出に浸っていると、ふと思い出す。今日は何するんだろ。

『ねぇ、A。今日、何する？』

そう聞くと、彼は少し考えて、

「ゆっくり、散歩でもしようか」

と、相変わらずゆったりとした返事が返ってきた。

『そうだね、たまにはいいかも。』

戦闘狂な僕とグリーンはいつもいつもバトルをしていた。小さい頃からそれは変わらなくて、挨拶がわりのようにバトルをしていた。Aもバトルをするが、僕らほどたくさんせず、大半は僕らのバトルを観戦していた。
もちろん、バトル以外にも森の探検や水遊び、雪合戦など子供らしい遊びも大好きだったためたくさんしていた。

しかし最近、お互いに強くなり、バトルを一回するだけで日がくれてしまうようになった。それに年齢もあり、探検や水遊びもしなくなった。
だから、Aと一緒にいるけど、こうしてゆっくり話すのは久しぶりだった。

(なんだか、楽しいな)

明日、グリーンが帰ってきたら自慢してやろ、、！

明日もまたこうやってゆっくり話したいな