苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない6 (ページ30)

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無理ページ30

no side

「今日、ひなとエマちゃんがシエルちゃん、誘ってお出かけしてるんだ。だから多分元気でるといいけど」

「……そっか。それならいい気分転換になると思う」

「毎日毎日、場地君の救命室に通ってるんだね…いつか、起きてくれるって信じて…」

「あの人は場地さんの為ならなんでもしてあげたいって思ってるからな」

「ほんと凄いよ。シエルちゃんは…」

「あいつは俺と出会った時からそうだった。家族や恋人だけじゃなく俺や東卍になんかあったら体を張って自分を簡単に犠牲にして守ってきた。死にそうな目に何回もあってるのに平気でいるふりをするんだよ
相棒、お前とシエルちゃんのそうゆうとこ似てる」

「俺とあの子が?」

「ま、泣き虫のところとか自分を犠牲にしすぎるところとかは全く違うけどな」

「そりゃ違うだろうけど…」

「…シエルちゃん謝ってたんだよ。場地さんのご両親に頭つけて、怪我してるところぶつけて痛いはずなのに守れなくてごめんて、こんなことに息子さんに合わせてごめんて。向こうが止めてもやめねえからマイキー君が無理やり止めるまで」

「……」

「精神状態良くねえのに場地さんのことだけじゃなくて周りの人のことも考えてたんだよ。無理しすぎだよ。あいつ」