苦労人の佐野家長女の周りには不良しかいない6 (ページ28)

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思い出ページ28

「俺はもう少ししたら帰ろうと思う」

「……」

「その前にドラケン君からいわれたんだ。一虎君のところにシエルちゃんもいかないかって」

「いく」

「そっか。わかった。だめだよね……っていくの!?」

何をそんなに驚いているの？

意味わからない

「うん」

「何も思うことがないんだね……」

いや自分に関してはどうでもいいしね

「何日の何時？」

「えっと日付は……」

とりあえず予定表に書いておく
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そういえばもうすぐエマと私の誕生日だな

誕生日までに圭介には起きてほしい

今年のバースデーは期待しとけっていわれたからさ

すっぐごく楽しみにしてるのに

エマの誕生日にはエマの大好きなコスメでもかってあげよう

そしたらエマもきっと喜ぶだろうな

エマ、コスメ大好きだし……

『お前のその香水、いい匂いだな。落ち着く』

『化粧したのか？似合ってるしかわいい』

やっぱり思い出すのはあいつのことばっかりだな

やたらと私が化粧をしたら褒めてくれた

なんでかわかんないけど褒めてばかりだった

それは嘘じゃなく真実だってわかっていた

あいつは嘘を私につけられないから

彼はいつも私に優しすぎるし紳士的だった

私の我儘ならなんでも黙って聞いてくれた

……ほんとにまだ恩返しできてないのになんで眠ったんだよ……