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零くんってできないことあるのかなあ、と呟くと、本人から真面目な顔で「車の運転」と返ってきた。それができてたらびっくりだよ。ちなみに未来のあなたのドラテクにもびっくりした。
「うーん……僕はヒロより子供の扱いが苦手だな」
「ああ、零くんも子供だもんね。そう考えるとヒロくんってかなり大人っぽい子のイメージ」
「ヒロは優しいんだ。ところでA、僕も子供ってどういうこと？」
ほっぺたを抓られて強く引っ張られる。いひゃいいひゃいと自分でも何言ってるかわかんない声で抗議すると、零くんは笑いながら放してくれた。
「……そういうとこだよ」
「なんだって？」
「うわっ、なんでもない！！」
もう一度抓られそうになり、慌てて避ける。零くんの手の動きを警戒して見つめるが、彼はいっそう大きな声で笑って、もう何もしないよと言った。
その言葉を信じて彼の手から目を離すと、片頬だけ再び抓られた。思わず悲鳴を上げるが、今度はすぐ放され痛みも少なかった。しかし彼が嘘を吐いたのは紛れもない事実。彼を咎めようと睨みつける。
「零くん、嘘吐いたね？」
「ごめんごめん、まさか信じると思わなくって……！」
零くんはお腹を抱えて笑っていた。今までにない大爆笑である。
嘘を吐かれて怒っていたはずなのに、その笑顔を見ていたらどうでもよくなって、あたしも一緒に大声で笑った。零くんがかわいいから仕方がない。怒れるはずないのだ。
「零くんとヒロくんはいいコンビなんだねー」
「？ なんで？」
「足りないところを補い合えるってことでしょ？ お互いの長所も短所も知り尽くしてるから助け合える。えー、超理想的な友人関係」
「そう、かな。僕はヒロにいつも迷惑かけてて……」
「ヒロくんも、零くんの知らないところで零くんに助けてもらってるんだよ。零くんはすごいんだから！」
あたしが保証する！ と腕を組むと、ジト目が向けられた。あたしの保証じゃ不安か。でも絶対すごいんだよなあ、とそう伝える。零くんはAが言うなら信じるよと微笑んだ。
「まあでも喧嘩っ早い性格は直すべきだね。苦労するよ」
「善処はする、けど……Aとおそろいだから、直さなくてもいいと思うんだ」
「困ったな、そう言われちゃ直せなんて言えない」
わざとらしく眉を下げる。この件は保留ということで終わった。
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えりんぎ苺(プロフ) - バッグ・クロージャーさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです……！ 楽しみにしていただいているので、更新頑張らなくっちゃですね。コメントありがとうございました！ (2020年5月25日 16時) (
レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ苺(プロフ) - ひかりさん» 面白いと言っていただけて嬉しいです。すぐに反応していただけるとは……わたしは幸せ者ですね！ 更新頑張ります。コメントありがとうございました！ (2020年5月25日 16時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
バッグ・クロージャー(プロフ) - すっごく面白かったです！更新楽しみにしてます！ (2020年5月25日 16時) (レス) id: 09ffad4c5f (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - めちゃ面白いです！さっき更新された話もまじ良かったです！ 更新待ってますっ！！ (2020年5月25日 16時) (レス) id: 2b9098a683 (このIDを非表示/違反報告)
えりんぎ苺(プロフ) - サクラさん» 面白いだなんて、すっごく嬉しいです！ 零くん視点の予定はなかったのですが、もしお待ちいただけるのなら、完結後に番外編として書かせていただきたいのですが、よろしいでしょうか？ コメントありがとうございました！ (2020年5月25日 13時) (レス) id: b6e0dc5b12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えりんぎ苺 | 作成日時：2020年5月21日 19時
