最終決戦に向けて ページ44
『……ん。あれ？』
起きたのは私が一番だった。勝ち誇った様な表情を浮かべるグルッペンの、腹の立つ顔がないのだ。
よく見れば、食器に、ジュースが零れた床。
『宴会でもしとったんか。』
私だけをハブりやがったと考えるとむかつくが、まぁ昨日の体調の事を考えれば仕方が無い。案外常識的な判断のできる女やで、私。
ただまぁ、後片付けをしないのはどうかと思うのだが……
『ったく、こいつらは起きる気配もしないし、夜間にバカ騒ぎなんてしたらダメでしょうが。』
宿は借りているのだし、元の状態に戻すのは当たり前。仕方なく、タオルを濡らして床を拭き、食器も洗っておく。水の音でも起きないとは、一体何時まで騒いでいたのか？
時は流れ9時である。未だに起床する人は零名。もうそろそろ起こした方がいいだろうか。
あーいや、その前に今日の朝食……下手すると昼食の材料を買ってこようか。流石に毎日肉三昧は体に悪いし、食費を使ってないせいでお金が溜まりすぎている。正直重たい。
そんな訳で街に出ると、少し空気がおかしかった。
『さて？慌てたような、年末年始に向けたような空気だな。』
私は口の軽そうなおば様を見つけ、にこやかな笑顔を貼り付ける。
『すみません、この騒ぎ、どうかしました？私先程来たばかりで全然分からないんです……』
｢あら？ご存知ない？どちらからいらっしゃったの？今何処の国でも大騒ぎですのに。｣
ふむ、国単位での問題か。
『えっと、その……少し体が弱く、お家に篭っていたんです……んで、なんとかお医者さんから了承を貰って、憧れの街に来たんですけど……ご、ごめんなさい。やっぱり変ですね……』
｢あらまぁ。大変だったわね、大丈夫、変じゃないわ。……それで、今は大陸の中心にあるおぞましい城が、地上に出てきたそうよ。普段は地下で活動していたらしいけれども。｣
中心にある、おぞましい城、か。
それはもしかしなくても私達に関係するのだろう。やはりゲームのようだが、四天王の撃破は必要だったと言う訳だ。
『あ、ありがとうございます。おぞましい城……怖いですね。』
｢そうなのよ〜、世界の終末だとかなんだとか、新聞もうるさいし、変なオカルト集団も発生しているしで……あ、そうだ。良ければお茶とかどう？立ち話もずっとする訳にも行かないし……｣
『すみません……少しまだ、行かなければならない所があるもので……』
そう言って逃げるように去り、食材を買って帰る。
報告しないとな……
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Luma - ぺ神よ、それを先に言えw (2021年2月20日 17時) (
レス) id: b17ded2eab (このIDを非表示/違反報告)
ライアー - niさんすげぇ、、、 (2021年1月10日 9時) (レス) id: 21a1021849 (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - しおりんさん» コメントありがとうございます。更新程々に頑張りますね！ (2020年12月18日 19時) (レス) id: 8eec1eca06 (このIDを非表示/違反報告)
しおりん(プロフ) - これは…この過去はpktさんでは！？だったら美味しいです！更新頑張ってください！ (2020年12月18日 1時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(プロフ) - ライアーさん» コメントありがとうございます。もう少ししてからですが更新頑張りますね！ (2020年11月22日 12時) (レス) id: 8eec1eca06 (このIDを非表示/違反報告)
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