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優しく笑いかけた五条先生が指で私の涙を拭って私を優しく抱き寄せた。

こんな状況を誰かに見られたら五条先生と婚約するんじゃないかって本家の人間だけじゃなくて分家の人間も言うかもしれないけど今はただ涙が止まらなくて五条先生の胸に顔を埋める。

血筋のことばかりの両親や祖父母よりも五条先生の方か私のことを考えてくれてるって感じて安心してしまう。



「駄目じゃん、僕の可愛い生徒に暴力振るうなんて。」
「……ッ、申し訳ありません。」



納得いかないといった表情を浮かべながらも謝った兄がその場を立ち去ると五条先生から更に強く抱き締められる。

いつから聞かれてたのか分からないけど兄2人の死亡と戦闘不能の営業で本来跡取りじゃなかった私が慶光院家の跡取りになった話は色々な人に知られてる。でもそのせいで2番目の兄から嫌われてるのを見られると思ってなかった。



「すみません、変なところ見せちゃって。」
「別に大丈夫だよ。それより叩かれたとこ痛くない?」
「大丈夫ですよ。」



そっと頬を撫でながら心配そうな表情を浮かべる五条先生の手にじわっとフェロモンが流れ出す。

これ以上被害に遭ったら駄目だから本当はすぐにでも離れなきゃいけないのに今はこの優しさに触れていたくて五条先生の手に自分の手を重ねた。

五条先生は任務だったのに急に私についてきちゃったから今日すぐに帰って任務に行かないといけないけど、こんな上辺だけの関係の実家に1人でいるのが嫌すぎてつい手を離すのを拒んでしまう。が、いつもくっついてくる五条先生はするっと私の頬から手を離した。



「僕これから任務行かなきゃなんだけどさ、まだ傍にいてほしい?」
「この家で1人なのが嫌なんですよ。」
「呪術師の家系は複雑な所が多いけどAも大変そうだね。」



うちの兄達の話は結構広まってるし東京校に行きたいって言った時に全部話したから何があったのかは知られてるけど嫌われてるところを直接的に見られたんだから反応に困るよな、って思いながら困り笑いを向ける。



「そう言えば祖父と何の話してたんですか?」
「ん〜、宿儺の話とAの話だよ。」
「……私の?」
「京都に連れ戻したいなんて言われたから全力で断っちゃった。好きな子は近くにいててほしいタイプなんだよね。」



この流れで結婚の話とかもしてそうだけど、もししてなかったら今から言いに行きそうだから聞くのが怖くて口を閉じた。

35:禪院家訪問→←34:実兄と軋轢



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ゆう - 続き早くみたい!! (3月19日 14時) (レス) @page39 id: f37b355590 (このIDを非表示/違反報告)
パンピー - 一気に読みました!!すごく面白くて好きです!もう更新はしてもらえないのでしょうか,,,?続き,楽しみにしてます! (2月18日 23時) (レス) id: 2630b906e6 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白すぎて、一気読みしました!もう続きはないのでしょうか……? (10月26日 19時) (レス) @page39 id: ba86f2a0b9 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - めっちゃ面白いです!! これってもう終わりなんですか、、? (2022年7月19日 22時) (レス) @page34 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - お父さんまだ娘はやらん的な、親バカだといいな。と脳内お花畑が通ります。すっごく面白いです!一日で全部読んじゃいました!。更新待ってます (2022年1月11日 18時) (レス) @page31 id: 7db18ffeeb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もも | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/Momo_UxxU_  
作成日時:2021年3月21日 17時

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