21:敵と使い道 ページ3
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祓っても祓っても改造人間がわいてくる状況に舌打ちを打つ。
七海さんが虎杖くんと電話してる間にも応援に来ていた猪野さんと一緒に祓ってはいるけど改造人間が減る気配は一切ない。
早く里桜高校まで急がなきゃいけないのにこうも行き道を塞がれてはやる気が削がれてしまう。
「Aさん、別道から里桜高校まで急ぎますよ。そういうわけなので後任せます、猪野くん。」
「えぇ!?」
「何か問題でも?」
「いや、数がさぁ……多いよね。しかも人間なんでしょ?」
「そうですよ七海さん!こんなにいっぱいいるのに……」
ざっと見ても20体以上はいる。
猪野さんは2級術師だし改造人間は簡単に祓えるけどこんなに数が多かったら大変なんじゃないかって思って七海さんを見る。と、七海さんは深い溜息を吐いた。
「一級推薦の件、引き受けても良いですよ。」
「……!がんばるぞー!」
「では急ぎましょうか、Aさん。」
推薦であの数引き受けてくれるんだ……
まぁ私も一級推薦の話をされたら呪霊退治引き受けちゃうかもしれないけど数が数だしなぁ。
七海さんの後を追いながらチラッと猪野さんの方を振り向くと笑顔で手を振っていた。
フェロモンの被害に遭わせてごめんなさい、と思いながら軽く手を振り返してから七海さんについていって帳の降りている里桜高校に到着した。
帳に入った瞬間、呪いの気配と重々しい空気が伸し掛かってきて眉間に皺を寄せる。と、その瞬間何かが崩れる大きな音が耳に入った。
「え!七海さん!?」
私が驚いてる間に走って音の下方向へ言った七海さんを追いかける。と、そこには虎杖くんと報告で聞いていたツギハギ呪霊がいた。
直接話したわけでもないのに目が合っただけでゾッと、背筋に寒気が走る。
「ななみん……!A……!」
「説教は後で。現状報告を。」
「2人……助けられなかった……」
身体に穴がいっぱい空いてるのに自分より他人の心配が先に出るのが虎杖くんらしい。
それにしても虎杖くんに怪我を負わせたり帳を下ろしたり、姿形のせいもあるんだろうけど呪霊なのに限りなく人間に近い感じがする。
じわっと、呪力をフェロモンに変えてツギハギ呪霊を睨み付ける。
呪術師を続けるうえで元々人間だった呪霊を殺す経験はあったけど今回の件はさすがに後味が悪すぎる。これ以上被害が出る前になんとかして祓いたい。
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ゆう - 続き早くみたい!! (3月19日 14時) (レス) @page39 id: f37b355590 (このIDを非表示/違反報告)
パンピー - 一気に読みました!!すごく面白くて好きです!もう更新はしてもらえないのでしょうか,,,?続き,楽しみにしてます! (2月18日 23時) (レス) id: 2630b906e6 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 面白すぎて、一気読みしました!もう続きはないのでしょうか……? (10月26日 19時) (レス) @page39 id: ba86f2a0b9 (このIDを非表示/違反報告)
久遠(プロフ) - めっちゃ面白いです!! これってもう終わりなんですか、、? (2022年7月19日 22時) (レス) @page34 id: d025dfcb18 (このIDを非表示/違反報告)
みか(プロフ) - お父さんまだ娘はやらん的な、親バカだといいな。と脳内お花畑が通ります。すっごく面白いです!一日で全部読んじゃいました!。更新待ってます (2022年1月11日 18時) (レス) @page31 id: 7db18ffeeb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もも | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/Momo_UxxU_
作成日時:2021年3月21日 17時