【呪術廻戦/逆ハー】フェロモンが暴発した件について。 (ページ44)

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真面目な顔して何言ってるんだって動きが固まってしまう。

そんな私を抱き寄せた虎杖くんと、私から強制的に引き離された七海さんに問い詰めるように間を近づけていく五条先生。

絵面すごいな。

「な～に口説いちゃってんのかな～、七海～。」
「口説いているわけではないです。結婚願望があれば私がそこに立候補しようと思っただけで。」

それを口説いてるっていうんじゃないかな。

フェロモンのせいとは言え求婚までされちゃうなんてこのフェロモン早く収めないと本当に誰かと結婚させられそう。

「今フェロモンが出てるのでそのせいだと思いますよ。収まればたぶん私に対する恋愛感情もなくなると思います。」
「いえ、恋愛はクソですからそんな気はありません。ただ結婚したいだけで。」
「それは恋愛感情じゃ……」

こんなクソ真面目そうな人も訳分からないこと言いだすんだな、と思うとちょっと笑っちゃう。

恋愛はクソか。私のフェロモンが暴発して以来そう思うようになってきてるのを思い出して親近感がわいてしまう。

「Aはこのグットルッキングガイ五条悟のお嫁さんだから！」
「先生ずりぃ！俺だって結婚したいのに！」
「こんな自分勝手な人たちより私の方がまだいいでしょう。」

どっちもどっちにしか感じない。

3人が言い合ってるのを見てると私がおかしいのかなってなるけど頑張ってそれを抑えて自分の方が正しいって言うのを言い聞かせる。

私がこの会話に参加したら大変なことになりそうだから虎杖くんの腕の中で口を噤んでおく。と、ポケットに入れておいた携帯電話が鳴り始めた。

「伊地知さんから？」
「そう言えば呪霊退治の話でしたね。結婚の話はまた今度にしましょう。」
「僕も任務あるんだった。式の日取りは今度決めようね、A。」

急に任務の話に戻った七海さんは私の手元に会った携帯を取って伊地知さんと話し始める。

ここまでオンオフが激しい人なんて初めてだから私の方が圧倒されて言葉が出ない。

まぁ結婚の話が流れたのは良いことかな。

「里桜高校に行きましょう。虎杖くんは車の中かどこかで待機でお願いします。」
「は！？何で俺だけ！？」
「君達はまだ子供ですから。Aさんは術式があるので別です。」

抗議する虎杖くんを無視して七海さんから「急ぎましょう。」と言われる。

このまま結婚の話も忘れてくれればいいのに、なんて願ってもフェロモンの効果が切れることはないんだけど。