【呪術廻戦/逆ハー】フェロモンが暴発した件について。 (ページ16)

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07:合同任務ページ16

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狗巻先輩と一緒に寮に戻ってから制服に着替える。

さっきみたいに簡単に「可愛い」だの「安心できる」だの男の人に対して思わないようにしないといけないな、って反省を始める。

ただでさえフェロモンの関係で厄介なことになってるんだから事を大きくしちゃいけない、そう思いながら自室から出て教室に向かっている途中、目の前に伊地知さんと夜蛾学長の姿が見えた。

何だか焦っている2人を見て異常事態でも発生したのか、と警戒する。

「お、おはようございます。」
「丁度いいところに来た、1年を全員校門前に集めてくれ。」
「任務ですか？」
「特級仮想怨霊が確認された。上からの命令だ、生存者確認と救助に当たってくれ。」

特級仮想怨霊という言葉に背筋に寒気が走った。

任務で特級との戦闘に補佐として参加したことはあるけど自分たちにその任務が来るとは考えてもなかった。だってまだ1年生の新米なのに。

この前みたいに上層部から五条先生への嫌がらせだろうか。

「最悪の場合1年生全員死にますよ。」
「戦えとは言っていない、あくまで確認と救助だ。伊地知も予め注意喚起するように。」
「は、はい！」

私よりも夜蛾学長にビビってるんじゃないか、この人。

まぁ今は伊地知さんの心配よりも1年生全員集めて現場に向かうのが先か。

夜蛾学長に「1年生集めてきます。」と声をかけて寮へと道を引き返す。そんな私の肩を夜蛾学長が掴んだ。

「万が一の事があれば……」
「分かってます。フェロモンを使って懐柔しろ、ですよね。」

自分の家系の事は自分が1番よく分かってる。

万が一呪胎が特級になって街へ行こうとした場合、私がフェロモンを使って手中に収めて味方にするのが1番。ただ私が死ぬ可能性が何十％も増える危険な賭け。

このせいで死んだ親族を何人も知ってる。歳の離れた兄だってそのせいで呪術師として使い物にならなくなったんだから。

それを知ってか知らずか、伊地知さんが「それは危険すぎでは……」と口を挟む。

いつもは夜蛾学長に逆らわないのに意見を言うってことは伊地知さんもフェロモンに充てられちゃってるんだろうな。ちょっと罪悪感。

「大丈夫ですよ、あくまで万が一の話なので。」
「そ、そうですか……」

あくまで万が一の話。

この時まではそう思ってたし、大事な友達が死ぬとすら思ってなかった。