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●6幕
深澤「よし、決めた!君、ここに入りなよ!」
岩本「はぁ!?」
深澤「さっき君も体験したけど、俺は死ねないの。だから、君のお仕事は何をどう足掻いても失敗。このまま死を待つしかない。でもここにいれば、君の探す紫の目を持つ軍人、探せるでしょ?」
岩本「おいふっかお前何言ってんだよ」
深澤「俺も紫目の軍人さん、探したいしね」
岩本「…お前…」
紫の目を持つ男は、ニコニコと笑いながら彼の返事を待っている。
困惑、その二文字が良く似合う空間だった。
自分も、あの男の味方の人間でさえも。
「何で?」と言いたい雰囲気が部屋中に満ちていた。
深澤「それに俺は聞き逃さなかったよ。さっき君が俺たちを見て「いいなぁ」って呟いたの」
佐久間「えっ嘘そんな事言ってた?」
深澤「言ってた言ってた。…俺たちが、羨ましかったんでしょ?」
渡辺「…何かさ、本当にふっかってふっかって感じだよね」
佐久間「俺は別にいいよ〜だって強かったし、うちの足を引っ張る事にはならないでしょ。入団試験しなくてもわかったよ」
阿部「俺も、もうここまで来たら反対しても勝てない気がする」
渡辺「俺はどっちでもいい。…舘さんもどっちでもいいって」
目頭が熱くなる。
いつ以来、いやあの時以来だ。こんなにも優しい言葉をかけられたのは。
1人不服そうな顔をしている人はいる。
されど、もしそれでも、感情を出しても許してくれるというのなら、
「…お願いします…」
そんな、淡い願いにかけて、彼は肯定の返事を出した。
●Ep
「…呪い…?」
岩本「ふっかに押し付けられた9つの呪いを、俺たちが肩代わりしてる。残ってるのは後3つ。選んで、背負って、それでふっかに忠誠を誓って」
数日後、ホワイトボードに書かれた「呪い」を選べ、と言われ、彼はある1つの文章にしか目がいかなかった。
・その場にいる自分以外全ての人間が「観客」になる
「…これ」
気が付いたらそれを指さしていた。
何故だろう。惹かれたのである。こんな自分でも「主役」になれるのかな、なんて思ってしまったからだろうか。
岩本「…それか。…後、ふっかの事狙わないように。俺の隊に来てもらう。近接隊」
向井「…よろしくお願いします」
その日、彼は確かに「役者」と、「モブから主役」へとなった。
名を語る役になった彼は、今まで封じ込めていた分の感情を全て吐き出すように、戦場の「舞台」を駆け回る。
故に、この話はこれでおしまい。
めでたしめでたし
暗転
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凌央(プロフ) - 湊都さん» とんでもないです!楽しみにしていますね! (2020年2月21日 16時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - 凌央さん» 誠に申し訳ございません…。31個目なのでリクエストお受けする事が出来ないです。けど、リクエスト内容と淩央様のお気持ちを加味して、他の方のリクエストの時に少し挟めるよう尽力致します。このような形で申し訳ございません。 (2020年2月20日 22時) (レス) id: 9124562c1c (このIDを非表示/違反報告)
凌央(プロフ) - はじめまして。更新お疲れ様です。初リクエストで緊張しています。可能でしたら、それぞれの入団試験話を読みたいです。是非よろしくお願いします。 (2020年2月20日 22時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
ささ(プロフ) - はじめまして。いつも更新を楽しみにしています。リクエスト可能でしたら、S隊みんなで野外訓練しつつキャンプを楽しむような話が読んでみたいです。よろしくお願い致します。 (2020年2月20日 21時) (レス) id: da0f7ba994 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 文字数関係で連投になってしまい申し訳ありません。無理でしたらもちろんスルーして構いません。お忙しいと思いますがよろしくお願い致します。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 4ea8c2cdf9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:湊都 | 作成日時:2020年2月13日 9時