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ページ15

白衣の青年は終始口角を上げながらヘラヘラとした口調で喋っていた。
「別に僕は君の所属している軍なんて興味ないんだ、僕の興味は君だよ、「呪い持ち」。だからこれは尋問でも何でもない、実験だ」
宮舘「初めから手の内を明かしていいのか」

慣れた手つきで、頭に大きな機械を被せられそうになる。抵抗しようとした時、小さな舌打ちとともに針の刺すような痛みを感じた。
「動かないでよ、大事なデータが取れなくなるじゃん」
身体に力が入らない、何か薬品を入れられたのは間違いない。
全身の感覚が麻痺してくる。ピリピリ、とした痛みではなく、言葉の意味そのままに、感覚がない。

「あぁ、うん。いい子だ、じゃあそのまま眠ってて」
意識がふわふわとする。落ちる?いや、霧がかかったように何も見えない、と言った方が正しいだろうか。
しかしそれも、結局はもやのかかった意識下に全て放り込まれてしまった。



頭の中でバチン!というような音が響いた。
渡辺「涼太!」
ぼんやりとした視界の中で、確かにその声は聞こえていた。
宮舘「翔、太…?」
渡辺「大丈夫…ではないよね、何された?怪我はない?負傷してるところは」
宮舘「変な薬品みたいなのは打たれた、けど…もう割と抜けて、るみたい」

辺りからは無数の銃声と爆発音が聞こえる。
宮舘「…暴れてる?」
渡辺「…ラウールが変なんだよ、それに阿部も暴走してるし、康二も、」
宮舘「翔太、武器、貸して」
渡辺「…は?正気!?何か打たれたんでしょ!?」
宮舘「でもみんなが危険なんだろ」
渡辺「それは照たちが何とか」
宮舘「じゃあ何でわざわざ言った?」

渡辺は、下を向いて唇を噛んでいた。
その腰にぶら下がっている銃がいつもより多い事、絶対に使えないと言っていたはずの散弾銃を持っている事が何よりの証拠だ。
貸せ、と言うように無理矢理それらを引き、空っぽになっていたガンホルダーに入れていく。

宮舘「行くぞ」
渡辺「でも涼太、」
宮舘「俺はもう大丈夫だし、他の奴ら助けないといけないだろ。…俺が発端なんだし」
渡辺「…」
宮舘「それに白衣のあの野郎…ぜってーぶっ殺す」
普段の優雅な立ち振る舞いを捨てるように、呪詛のような言葉を吐く。

渡辺は宮舘を追いかけるように部屋を出た。
彼の「大丈夫」という言葉を信じていた。
だから、気付かなかったのである。
外す時に、バチン!という大きな音が鳴っていた、その理由を。
渡辺も、宮舘自身も、その時はまだ気付いていなかったのだ。

*→←Rc10:電子の向こうのオーディトリアム



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凌央(プロフ) - 湊都さん» とんでもないです!楽しみにしていますね! (2月21日 16時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
湊都(プロフ) - 凌央さん» 誠に申し訳ございません…。31個目なのでリクエストお受けする事が出来ないです。けど、リクエスト内容と淩央様のお気持ちを加味して、他の方のリクエストの時に少し挟めるよう尽力致します。このような形で申し訳ございません。 (2月20日 22時) (レス) id: 9124562c1c (このIDを非表示/違反報告)
凌央(プロフ) - はじめまして。更新お疲れ様です。初リクエストで緊張しています。可能でしたら、それぞれの入団試験話を読みたいです。是非よろしくお願いします。 (2月20日 22時) (レス) id: 0708d16a2f (このIDを非表示/違反報告)
ささ(プロフ) - はじめまして。いつも更新を楽しみにしています。リクエスト可能でしたら、S隊みんなで野外訓練しつつキャンプを楽しむような話が読んでみたいです。よろしくお願い致します。 (2月20日 21時) (レス) id: da0f7ba994 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 文字数関係で連投になってしまい申し訳ありません。無理でしたらもちろんスルーして構いません。お忙しいと思いますがよろしくお願い致します。 (2月20日 17時) (レス) id: 4ea8c2cdf9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:湊都 | 作成日時:2020年2月13日 9時

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