story334 ウェディングイブ30 ページ44
Aside
まあ、伴場さんの言う事は間違いではないわね
彼は探偵じゃなくて公安警察だもの
「あ、いや...僕にそんなスパイの様な真似は...(汗」
「まあ、それはないよ。たった今、DNA鑑定の結果が出て伴場さんのヘアブラシに付いていた毛髪は伴場さんの髪だと断定されたからな」
ウェイターが慌てていた時、何処かに電話をしていた目暮警部がDNA鑑定の結果、毛髪は伴場さんの髪だと断定されたと言っていた為、伴場さんは驚きを隠せない表情になるが、目暮警部は間違いないとの事
「と言う事はやはり、彼女に探偵として雇われていた僕を愛人だと勘違いした貴方がそこから来る嫉妬心から殺意が芽生え、彼女がこの店に車で戻って来るのを駐車場で待ち伏せ、車に押し込んで焼殺したと考えざるを得ませんね」
「て、てめェ...」
「では署まで任意同行して頂けますね?」
ウェイターの言葉に伴場さんは苛立ちを隠せない表情を浮かべていると高木さんが署まで任意同行する様にと言って伴場さんの腕を掴んでいた
「おいA、このままじゃ...(ボソッ」
『大丈夫ですよ。私の代わりに事件を解いてくれる人がいるので(ボソッ』
諸伏さんが小声でこのままじゃまずいと言っていたが私も同じ様に小声で代わりに事件の解決を解いてくれる人がいると言えば、諸伏さんは誰の事なのかすぐに分かったらしく新一君の方を見ていた
「ちょ、ちょっと待てって!!毛利!何とかしてくれよ!!」
「そう言われてもなぁ......(苦笑」
「......」
伴場さんは小五郎さんに何とかしてくれと頼むが、小五郎さんは苦笑いを浮かべているだけで助けようとはせず、新一君の方を見るとテーブルの下に隠れており、私は諸伏さん達が見えない所で新一君に合図をすると新一君は分かったらしく無言で頷く
ウェイターが見つめている中、高木さんに来る様に言われ、伴場さんは渋々と言った表情で高木さんに連れられるまま外に向かう
「あ、パトカー少し遠くに止め直したので傘がないと濡れるかも...」
「また降ってきたのかよ...」
「ええ、かなり強く...」
「別に濡れるぐらい構わねぇけど」
小五郎さんが無言で伴場さんと高木さんのやり取りを静かに見つめていた時、プスッと小さな音が聞こえて私の合図通りに小五郎さんを眠らせた様子
フフッ...いよいよ始まるわね...
外の方を見てみるとザアアアと言う強い雨の音が響き渡るのが分かり、外の様子を見ていた伴場さんが「うわっ!マジでひでぇ雨...」と言っていたほどだ
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月20日 17時