story267 名家連続変死事件22 ページ24
Aside
「(なるほど...それで【炎の絆】って訳か)」
そして...日向さんが秀臣さんと【炎の絆】で結ばれていると言った事も
旅館に逃げ遅れていたと言うのなら、日向さんの両親も一緒にいたって事よね...?
もし旅館で両親が亡くなった後、父方か母方の親戚に引き取られているはず
やっぱり...彼女は訳ありと言う感じがするわ
「そのおかけで秀臣は顔に大火傷。あの日以来、秀臣は学校を辞め、部屋に籠って小説家の真似事をする始末。もちろん近づく女は一人もいやしない。それをいい事にこの女は秀臣に言い寄って、お父様の秘書に推薦して貰った上にあろうことか結婚だなんて!」
「もうよさんか、信子」
信子さんは秀臣さんの事を思い浮かべながら、大火事から日向さんを助け出したのはいいが代償として顔に大火傷を負ってしまい、それ以来はクラスメイトや先生から大火傷の事で何か言われる可能性も考えたのか高校を辞め、誰にも顔を見られたくないのか小説家を目指し、この大火傷に近づく女性は一人もおらず、それをいい事に秀臣さんに言い寄り、長門会長の秘書に推薦して貰った上に結婚だなんて信じられないと言わんばかりの表情でそう言った後、日向さんをきつく睨みつけていた時、さっきまで寝ていたはずの長門会長が目を覚まし、信子さんに注意していた
どうやら長門会長も20年前の大火事の事は知ってたみたいね...
「あらお父様、起きてらっしゃってたんですか?」
「あぁ。薄ボンヤリとだが、みんなが大騒ぎしてこの部屋から出て行った頃からな」
信子さんの問いかけに長門会長は薄ボンヤリとだったがみんなが大騒ぎしてこの部屋から出て行った頃に目を覚ましたと答えていた
薄ボンヤリと...?普通に眠っていたのならあの大騒ぎを聞いてすぐに目を覚ましてもいいくらいだわ...
その発言に私は違和感を感じた
「その後、何か変わった事は?」
「何もなかったよ。蘭さんが来るまで日向君がずっとワシの傍にいてくれたから」
目暮警部が何か変わった事はなかったかと問いかけに長門会長は何も変わっておらず、蘭ちゃんが来るまで日向さんがずっと自分の傍にいたと答えている
「しかし、初恋の人探しどころじゃなくなってしまいましたからな?」
「ハァ)あれはもういい。忘れて下さい」
小五郎さんが申し訳なさそうな表情で事件の所為で初恋の人探しどころではないと言った時、長門会長はため息をつきながら何故か忘れる様にと言ってきた為、長門会長の発言に再び違和感を覚えた
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月3日 12時