story266 名家連続変死事件21 ページ23
Aside
あれからずっと姿を見せなかったから心配しちゃったわ...
でも無事で本当によかった...
「あんた一人でか?」
「えぇ。友人に電話で愚痴をこぼしながら...誰にかけたかお酒の所為で覚えてませんけど。それより本当ですの?秀臣が光明さんを殺したって」
「えぇ、恐らく」
松田さんが一人でお酒を飲んでいたのかと問いかければ信子さんは頷きながら友達に電話で愚痴をこぼしていたが、お酒の所為で誰に電話をかけたのか覚えていないと答えた後、秀臣さんが光明さんを殺したのは本当なのかと問いかければ目暮警部は頷きながら恐らくと答えていた
「やっぱり...いつかやっちゃうとは思ってたけど」
『信子さん...それってどう言う事なんです?』
目暮警部の言葉に信子さんは静かにため息をつきながらいつかやるとは思っていたと言っていた為、目暮警部や小五郎さんは驚きを隠せないでいる中、私は気になって信子さんに聞く
秀臣さんが光明さんを殺したと聞いてやっぱりと言っていたのはどう言う事かしら...?
「Aさんにはまだ話してなかったわね。実はあの二人、顔を合わせる度に大喧嘩してましたわ。幼馴染で昔は仲が良かったみたいですけど【あの事件】以来、二人は犬猿の仲に...」
信子さんは私達に秀臣さんと光明さんが幼馴染で昔は仲が良かったけど【あの事件】以来、二人は顔を合わせる度に大喧嘩をするほど犬猿の仲になってしまった事を教えてくれた
【あの事件】って....もしかして秀臣さんの大火傷と関係のあるものかしら?
「【あの事件】?」
「そう...20年前、この近くの旅館で大火事があったのよ。そこに偶然、当時高校生だった秀臣と光明さんが通りかかり、よせばいいのに秀臣は止める光明さんを振り切って火の海に飛び込み、逃げ遅れた少女を助け出した。そこにいる日向 幸をね」
今まで黙って聞いていた伊達さんが【あの事件】とは何なのかと聞くと信子さんの話によると20年前に長門家の近くの旅館で大火事があったらしく、そこに偶然、当時高校生だった秀臣さんと光明さんが通りかかり、燃え盛る旅館に逃げ遅れた人を見つけたのかすぐに助けに行こうとする秀臣さんを光明さんは命を落とすかも知れないから危険だと言って必死に止めようとしていたらしいが秀臣さんは振り切って逃げ遅れた少女を命がけで助け出し、その逃げ遅れた少女こそ当時6歳だった日向さんとの事
なるほど...秀臣さんが顔に大火傷を負ったのは逃げ遅れた日向さんを助けた代償だったのね
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年7月3日 12時