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story219 ピアノソナタ『月光』殺人事件51 ページ25

Aside

成実さんはそれを否定しつつ死のうとした事と三人も人を殺したと言いかける前に私は止めて欲しかったのかと遮りながら問いかければ成実さんは驚いた様に目を開く
まあ、普通なら気づけないけど私はすぐに人殺しになってしまう自分を止めて欲しいと言っているのが分かるからね

『...初めて会った時、成実さんが男だって分かってたのよ。女性にしては少し身体つきが男っぽかったから違和感を感じたの。それに...殺人事件が起きてから成実さんが犯人だって最初から分かってたのよ。でも私は見て見ぬふりをして三人を見殺しにした。殺したのも同然だわ...成実さんの気持ちだって分かってた...でも止めなかった。今回の殺人事件は7年前に死んだ【彼女】と同じだったからね』

私は物静かな声で成実さんが男だと最初から分かっていた事や女性にしては少し身体つきが男っぽいと違和感を感じた事、殺人事件が起きてから成実さんが犯人だって最初から分かってた事、見て見ぬふりをして三人を見殺しにした事で殺したのも同然だと言った事、成実さんの気持ちを分かっていたが止めなかった事、今回の殺人事件は7年前に死んだ【彼女】と同じだった事を言った後、悲しげに目を伏せる
11歳だった私はまだ身体が小さかった為、彼女を助ける事ができず、みすみす死なせてしまった事で見殺しにしたのも同然だ...
彼女も成実さんと同様、犯人に家族を惨殺され、敵討ちをする為にその犯人を殺めてしまった
そして私を含めた【5人】の秘密基地に灯油がまかれており、彼女はそこから火を放ち、事件の発端となったピアノと共に自害しようとしていたから...
信じていた友達があんな事をするなんて誰も思わなかったでしょうね...
あの日、私は燃え盛る秘密基地の中に入った...









〜Aの回想〜

『まだ終わりじゃないわ!____、これを見て?貴女のお父さんが残したこの88星座表にも書いてあるわ。【____、お前だけはお父さん達の誇りだ。自分達がいなくなった後でも真っ当に生きてくれ】って』

「早く、それを知りたかったわ...」

『これ読んでなかったの?じゃあ、どうやってお父さん達の事を?』

私は彼女の父親が残した88星座表に書き記された暗号を伝えるが彼女は知らなかったのか悲しそうな表情で早くそれを知りたかったと言われ、これを読んでいなかった事とどうやって両親の事を知ったのかと問いかける
父親が残した暗号を読まなかったのなら、どうやって事件の事を知ったのかと不思議に思った

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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