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story212 ピアノソナタ『月光』殺人事件44 ページ18

Aside

目暮警部の問いかけに私は物静かな声でそう答える
警察庁や組対から川島さん達の事を聞いたのは事実だし、間違いではないからね
警察関係者の知り合いをたくさん作っておいてよかったわ...
川島さん達はともかく2年前に病死した亀山さんを死なせる前に捕まえておけばよかった...
麻薬の密売の疑惑があったにも関わらず私は川島さん、黒岩さん、西本さんを生きたまま目暮警部達に突き出そうとせず見殺しにしてしまったし...

「この事は全て焼け跡から見つかった楽譜に書いてあります。麻生さんが亡くなる直前に書いた...彼の息子【セイジ】に向けた告白文にね」←小五郎の声

「息子?」

『麻生さんには東京の病院に入院していた息子さんがいたんですよ。【セイジ】と言う名の』

「ちょっと【セイジ】ってまさか...」

新一君の言葉に目暮警部は不思議そうな顔をしている為、私は麻生さんには東京の病院に入院していた息子さんがいた事と名前が【セイジ】である事を言うと蘭ちゃんはハッとした表情でまさかと言っていた
蘭ちゃんは麻生さんの息子さんが誰なのか分かったみたい
普通、成実と言う字は【セイジ】と読むけどフリガナがなければ普通に【なるみ】と読めちゃうからね

「成実先生の本当の名前はセイジ。麻生 圭二の息子・麻生 成実だったんですよ」←小五郎の声

「そんな...」

『成実さんの現姓である浅井と言うのは恐らく彼の引き取り主の名字でしょうね...』

「全ては父親の仇討ちだったのか...」

新一君の言葉に蘭ちゃんは信じられないと言わんばかりの表情で声を漏らした後、私は物静かな声で成実さんの現姓は引き取り主の名字だと言えば目暮警部は顎に手を当てながら父親の仇討ちだったのかと納得している
こうして事件の犯人が成実さんだと明かされたのだが...

「お、おい!成実先生がいないぞ!」

「何!?ええい!捜せ捜せ!逃がすな!」

伊達さんが成実さんがいないと言っていた為、ハッとして成実さんがいた所に振り向くと既にいなかった
しまった...!新一君の推理に夢中になってた所為で見失ってしまったわ!
伊達さんの言葉に目暮警部は逃げ出した成実さんを捜す様に言うと萩原さん達は私より先に捜しに村役場を飛び出しており、みんなが捜し回っている隙に私は成実さんがいる公民館へと走る
どうして居場所が分かったのかって?あそこには父親の麻生さんが15年前に寄贈したグランドピアノがあるからね
形見のピアノに寄り添っているはず...

Aside 終了

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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時

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