story207 ピアノソナタ『月光』殺人事件39 ページ13
Aside
新一君の問いかけに私はおばあちゃんが言っていた事が本当だった事や読み上げた暗号は麻生さんが息子さんに宛てたメッセージだと答える
「息子?(それよりAさんが言ったおばあちゃんってまさか...)ねえ、麻生さんが道連れにしたのって奥さんと娘さんだったんじゃ...」
私の言葉に新一君が一瞬だけ息子と聞いて驚いた後、麻生さんが道連れにしたのは奥さんと娘さんだけなのではと年配の警官に聞くと年配の警官によると麻生さんには奥さんと娘さんの他に息子さんがいて、息子さんは小さい頃、大病を患って本土の病院に入院していた事を私達に話してくれた
やっぱり...あの人は麻生さんの...
「(セイジ...まさか!)」
新一君は麻生さんの息子さんである【セイジ】の正体が誰なのか分かったらしく楽譜を渡す様に言われた私はすぐに渡すと急いでみんなのいる村役場へと走っていき、私と年配の警官も後を追いかける様に走る
まあ、年配の警官は高齢の所為かかなり息を上がらせていたけど(苦笑
新一君は私の推測が本当だった事を知って、すぐにあの人の犯行だって分かったみたいね...
村役場に到着した後、新一君は楽譜を持ったまま放送室へと駆け込んでいて、小五郎さんはその後を追いかける様に放送室へ行った
さあ、新一君...貴方の推理を聞かせて貰うわよ...
ちなみに萩原さん達にあの人の様子を聞くと何処も変わった所はなかったと教えてくれた
なるほど...自分の犯行は終わってアリバイもあるから何もしていないのね
「とにかく、あなた方と診療所で休んでいる村沢さんには明朝改めて事情を...」
目暮警部がそう言った途端、新一君は変声機で小五郎さんの声を変えながらも事件が分かったと言っていた
まあ、小五郎さん本人は新一君によって眠らされているはずだけどね(苦笑
「お、お父さん?」
「毛利のおっさん、事件の真相がもう分かったのか...」
「さすがだね〜」
「相変わらず凄いな!」
蘭ちゃんが困惑している中、松田さんは事件の真相が分かった事に驚いているが、萩原さんと伊達さんは称賛している
まあ、松田さんの気持ちは分からなくもないわ(苦笑
だって...中身は小五郎さん本人じゃなくて新一君だしね
「まず今夜のピアノの部屋で村沢さんを殴り倒した人物...それは平田さんです。彼の左手の怪我は窓を破って逃げた時にできたもの。平田さんはピアノの底にある隠し扉を利用して川島氏と取引していたんですよ...麻薬のね」←小五郎の声
「ま、麻薬!?」
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作者名:黒羽明菜 | 作成日時:2018年6月16日 2時