彼女だって 紫 ページ4
部屋の中に時計の針が時を刻む音だけが響く。
リビングの机で深刻な表情をして俯く2人。
その時、玄関で大きな音がした。
「たっ、ただいま戻りました!」
ドアを乱暴に開けて入ってくる彼女。
すると、椅子に座っていた乱数が顔をバッとあげ、彼女に駆け寄る。
すると彼女は強引に乱数の肩を掴み、前後に揺らしながら真っ青な唇を開く。
「げっ、幻太郎がっ。倒れたってどう言うことですかっ!」
今にも泣き出しそうな顔で聞く彼女を落ち着けるように乱数も肩に手を置いて言う。
「落ち着いて、詩乃ちゃん。ちゃんと全部話すから。」
彼女はさらに不安そうな顔をして固まる。
すると乱数がうつむき気味に口を開く。
「会議中に咳き込んで血を吐いちゃってね。今さっき寂雷のジジィんとこで診断が終わったんだ。」
そこまで言って一度息をつく。しかしその先がいいずらいらしく、少し間を置いてチラリと座っている帝統を見る。
すると彼は少し考えてから、はっきりとこう言った。
「...後は本人の口から聞いてやれ。寝室で横
になってるからよ。」
「はっ、はいっ。」
なるべく急いで寝室に向かう。寝ていようがなんだろうがと言った勢いでドアを開け、中に駆け込む。
「なんですか...騒がしいですね...。」
中には顔色の冴えない彼がベッドから上半身だけを起こしていた。
とりあえず生きていることに安心したように彼女は目に涙をためる。
「げんっ、たろっ...!倒れたって...!」
「あぁ...、聞いていたのですね。
詩乃、少しだけ話さなければいけないことがあります。」
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桜月花(プロフ) - 紺さん» たくさん送ってくださって本当にありがたいです!そこまで言っていただけると私もとても励みになります!ご愛読ありがとうございました! (2019年5月9日 22時) (レス) id: 8714acda80 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 沢山送ってすみません!凄く素敵な作品でした!もちろん右のお星様押させて頂きました! (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 幻太郎…惚れたわ結婚しよう() (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 間違えて二個送ってますた。← (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
紺 - 家でげんたろ〜とか、だいす〜とか叫んでたら親に怒られました。全く、どうしてくれるんですか←すみません、悪いのは私です。 (2019年5月3日 3時) (レス) id: de02aba2c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜月花 | 作成日時:2019年2月8日 16時