1 ページ3
「…昨日のことは忘れて、今日も1日頑張ろう。うん」
昨日の夜は、あのヤクザが家に押しかけてきて殺されたらどうしようと不安で眠れなかったが、なんとか朝日を見ることが出来た。安心。
さて、私の所属している会計課は、その名の通り警察署全体の予算の管理や警察署で使用する物品などの購入手続きなど、お金に関する仕事がある。
その中でも、私が担当しているのは遺失物の管理。
来署者から落し物を受け取ったり渡したりも当然だが、交番に届けられたものや窃盗品などの管理も全てここでやるので、わりと大変だったりする仕事だ。
今日もいつものように頑張ろうといき込んでいると、先輩が声をかけてきた。
「暗晦さん…。何か、やらかした?」
「えっ、何でですか?」
「碧棺左馬刻が、暗晦さん呼べって。しかも付き添いで入間巡査部長が」
「…あおひつぎ、さまとき?」
はて、碧棺左馬刻とは誰なのか。聞いたことあるようなないような。知らないなぁ。
入間巡査部長は名前だけは知っている。きっと、どこかですれ違ったこともあるかもしれない。
きっと私の顔に「誰ですかその人は」とでも書いてあったのだろう。
先輩は大きなため息をついた。
「碧棺左馬刻は、この辺を牛耳ってるヤクザよ。あと、元TDDのメンバー。これでさすがに分かるわよね」
「…ああ、思い出しました!! 確か白い髪に…あかい……目………………ああああ」
元TDDで顔を思い出す。そして、気づく。
私が昨日肩ぶつけて謝らないで逃げちゃったヤクザ、碧棺左馬刻だ。
そしてその人が今。私を。訪ねてきている。
しかもどういう訳か入間巡査部長を引き連れて。
そうして自分が今絶体絶命のピンチであることに気付き、机に頭を強く打ち付けた。
ゴンっと、大きな音が響く。あ、割と痛い。
「え、ちょっと大丈夫?」
私を心配して優しく声をかけてくれる先輩に、私は「だいじょうぶです……」と今にも消え入りそうな声で答えた。
1153人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Alice(プロフ) - 更新再開して欲しいです。頑張ってください。応援してます(*`∀´*) (2020年3月31日 10時) (レス) id: 2fbbeea056 (このIDを非表示/違反報告)
さらんりちぇ(プロフ) - 更新再開されることを期待しています (2019年3月5日 18時) (レス) id: e255b55531 (このIDを非表示/違反報告)
陽雪(プロフ) - おかえりなさい!またかっこいい左馬刻が見れるのが癒しです〜!! (2019年1月27日 21時) (レス) id: 8bf1da7ca5 (このIDを非表示/違反報告)
ニャルラトテップ(プロフ) - 華狐さん» 返信が遅れてしまい申し訳ありません。お褒めの言葉ありがたや…!こちらこそ、ありがとうございます! (2019年1月27日 16時) (レス) id: 2bb930aa0e (このIDを非表示/違反報告)
ニャルラトテップ(プロフ) - 八花鏡さん» 返信が遅れてまい申し訳ありません。お褒めの言葉ありがとうございます!それだけで私はたくさん頑張れます。いえ、頑張らせていただきます! (2019年1月27日 16時) (レス) id: 2bb930aa0e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ニャルラトテップ | 作成日時:2018年11月16日 1時