兄達と旦那さんはスーパードクターズ 28 (ページ6)

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乳腺腺維腺腫6 ページ6

潤サイド

婦人科の処置室のベッドで半日過ごすことになったA。

「俺隣にいるから何かあればいつでも呼んでね。お腹空いたり喉渇いたらコンビニ行っても良いけど一言声かけてね。じゃおやすみ。」

昨日の鎮静剤の薬効がまだ続いてるのか眠たそうな顔してるので頭撫でてやるとそのまま目を閉じた。

ゆっくり寝たら気分もすっきりするし体力も戻るし。

目が覚めたら最近の体調のこととかちょっとずつ聞いてみようかな。

外来を始めるとやっぱり次から次へと患者さんが途切れることなく、結局Aの様子を見れないままもうすぐお昼の時間。

まだ患者さん残ってるけど12時になっちゃったからとりあえず顔だけ見ておこうと思い処置室に向かう。

あれ？ベッド空っぽだ。
トイレかな？お腹空いて何か買いにいったとか？

声かけてとは言ったものの診察中なら声もかけれないか、と思い、ポケットのスマホに取り出してみる。

『コンビニに行ってくるね。』

数分前に受信していた。入れ違いか。
目が覚めてお腹空いたってことなら良いけどな。元気出てきたってことだから。

サイドテーブルに置きっぱなしになってるタブレットにふと目をやる。

ちょっと前から起きてたんだ。
暇だったからネットでもしてたのかなと何気なく覗くと。

『20代女性の病気』
『若い女性がかかる癌』
『女性特有の病気とその治療法』

え？何？どゆこと？

Aがなんでこんなもの調べてるの？
なぜか俺がドキドキしてきた。病気？Aが？

生理とか筋腫のことじゃなさそう、という感じがする。
しばらくタブレットから目を離せずにいると、画面が暗くなった。
時間がきて自動でオフられたみたいだ。

もし誰にも相談せずに一人であれこれネットで調べてるんだとしたら、かなりのストレスを抱えて過呼吸を起こしたことも納得できる。
ここ最近心ここにあらずだったことも合点がいく。

ちゃんと本人に聞かないと。
取りこし苦労かもしれないけど、いやそれならその方が良い。

Aが何かしら症状なり心配になる要素があるってことだから。
ちゃんとお兄ちゃんたちで力になってあげないと。

そろそろ診療に戻ろうかと思ったときに買い物を終えたAが戻ってきた。

A「お腹すいちゃって。」

サンドイッチとプリンが入ったコンビニの袋を提げている。

「食堂で一緒にランチって思ってたけどまだ俺終わりそうにないわ。もうちょっと一人で待ってて。」

うん、と笑顔を見せるA。