ぐずぐず和6 ページ42
雅サイド
「あ、寝てるの和兄？」
お風呂からあがってリビングに入ると智兄と翔兄がビール飲んでた。
ソファの上では和兄が気持ち良さそうに寝息を立てている。
翔「うん。咳も治まってるよ。風呂上りにお前もビール飲みたいだろうけど、どうする？明日長時間のオペなんでしょ？」
美味しそうに飲んでる2人を目の前にすると羨ましい。
「1本だけ飲む。我慢しても寝付けなさそうだし。」
智「そうだよね、ビール飲んでぐっすり寝たほうが明日のオペも上手く行くよ。」
翔「智兄内科のドクターなのに、笑。」
3人で他愛もない話したり、患者さんの話したり病院の話したり、どうしても病院関連の話多くなっちゃうよねー。
眠ってる和兄の方を3人それぞれが時々確認しながら翔兄と智兄はビール2本目を開けた。
「俺も飲みたいけど1本にしておく。明日帰ってきたらお疲れ様ビールするわ。」
智「雅さ、執刀医なって何年目になった？」
「3年目入ったところ。」
翔「割と早くから前立ちさせてもらってたよね。それだけ優秀だってことだよなぁー。すごいなぁ。」
智「本当、外科医は体力勝負って言うけど体力だけあってもねー技術とセンスが必要だもんね。いや、本当にすごいよ。」
2人とも酔っ払ってるの？
でもすごいとか優秀って言われるとやっぱり嬉しいよ。
「まぁ学生時代も特に成績良かったわけじゃないけど、勘は良かったほうかなー。それに外科って今目指す子少ないから。人手不足だからどうしても早く育てあげて一人前の執刀医になってもらわないと困るっていうのが現場の声だと思うよ。」
外科は医学の王道って言われてるけどやっぱり厳しいから目指す学生が減っている。
翔「それでもさ、何年経っても前立ちのままのドクターとかもいることだし。」
確かに...
「でもそういうドクターって実はすごい貴重なんだよ。場数は踏んでるから手術の流れはもちろんのことどういう問題が起こる可能性があるかもしっかり頭に入ってるし、対処もできるんだよね。だからベテランドクターが前立ちについてくれると本当にそれだけで安心できるよ。」
翔「そうなんだ。」
うんうん、と頷き納得顔の翔兄、その隣では智兄がうとうとし始めてる。
ケホケホケホッ。
咳の音が聞こえてきたと思いソファに目を向けると少し寝苦しそうに寝返る打ってる和兄が目に入った。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
