ぐずぐず和3 ページ39
翔サイド
潤の作ってくれる食事は美味い、本当に美味い。
技術的なものもそうなんだろうけど、兄弟のこと思う気持ちがあるからさらに美味しく感じるんだろうね。
和もあっさりした豚しゃぶなら食いつきいいかなーと思ったんだけどイマイチ。
智「いいねー和。翔のお膝の上で。」
向かいに座ってる智兄が子供に話かけるみたいに和に話している。
「食欲イマイチなんだけどお腹の具合悪いのかな？」
智「食べたくないときは胃や腸が休みたいって時だから無理に食べさせなくても良いよ。水分はしっかり取らなくちゃいけないけどね。お腹空いてないの和？」
和「...食べるもん。」
意地張って言ったわりには2,3口食べただけでご馳走様した和。
潤「水分はしっかり取らなくちゃいけないからこれは頑張って飲んでよ。」
差し出されたコップにはぬるめの麦茶。
身体に優しい温度、さすが潤。
ゴクゴクゴクとなかば無理やり麦茶を飲み干した和はするりと膝から下りてとことことソファまで歩いていきゴロンと転がった。
智「やっぱり調子悪そうだね。ちょっと疲れたっていう感じゃないね。」
風邪の引き始めかなー。
また貧血してるとか頭痛がしそうだとか何か本人が気づいてる徴候があれば良いんだけど。
雅「ご飯食べ終わったら診てあげたら？まぁ診ても明らかな異常がない限りわかんないかもだけど。」
智「かずーお腹痛いのー？」
智兄がソファで寝転がってる和に話しかけるけど返事がない。
「お腹いたいのーって智兄が聞いてるよー和。」
和「平気なのー。」
ちょっと怒った声が返ってきた。
雅「お昼何食べたの？」
和「おうどん。」
「全部食べれた？」
和「食べたよ。」
智「おうどんだけ？」
潤「もうちょっと栄養あるもの食べないと。」
次々に話しかけるとちょっとうっとしくなっちゃったみたい。
和「もうーーっ！和くん寝るの！」
クッションに顔押し付けてる。そんな大きな声出してその体勢でいたら咳きこむよって思ったら案の定。
和「ゲッホゲホゲホ...」
クッションで多少は消音されてるものの咳の音が聞こえてきた。
智「クッションの埃すったら咳コンコンひどくなっちゃうからお顔あげなさい和。」
そう言われたからか自分でもしまったと思ったのか素直にクッションから顔をあげて横に向きになった和。
それでもしばらくケホケホと咳してる。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2016年2月23日 20時
