風邪ひき潤くん11 ページ45
和サイド
点滴されて拗ねちゃうかと思いきや案外素直で良い子にしてる。
「なんか寝ちゃいそうだね。」
翔兄があぐらかいて大きな体の潤を抱っこしてるんだけど、そろそろ体勢が辛そう。
翔「この密着度ね暑いわ、マジで。そろそろ寝かせても大丈夫かなー。むにゃむにゃ言ってる。」
智「タオルケットと枕持ってくるからもうちょっと待ってて。もうこのままココで寝かせても良いよね？部屋まで運ぶと起きちゃうだろうし、少し多めにタオルケット用意しておけば明け方も寒くないだろうし。」
智兄がリビングから出て行き軽やかに階段を上ってる音が聞こえる。
一日仕事して雅の面倒も見てくれて、帰宅してすぐに潤のこと診てくれて。
やっぱり長男だからなのかな底なしの愛情が智兄にはあるよね。
またトントンて耳に心地よい足音が聞こえてリビングのドアが開いた。
智「ちょっとー和ー助けてーー。」
振り返ると両手いっぱいに前見えなくなってるし。
「はいはい。で、なんでこんない大量に持ってきたの？」
智「皆で寝たら良いじゃん、ここで。翔はどうぜ一晩中付き添うって言うでしょ？なら和もってなるでしょ？じゃ、僕だけ部屋でお休みねーってならないじゃん。」
確かにその通り。
翔兄は絶対にここで様子見るっていうもんね。
なら、俺も交代でってなるし。
そうなったら智兄がまさか、一人部屋でおやすみなさいにはならない。
翔「ありがとう智兄。適当にその辺に敷いてくれる？本格的に重たくなってきた...」
「あ、ごめんごめん。すぐにするね。このまま朝まで眠れたら良いけど一回くらいは目が覚めちゃうかなー。」
テキパキと3人分の寝るところ準備した。
「はい。じゃここに寝かせてあげて。気休めだけど冷えピタ貼っておこうか。冷たくて気持ちよいだろうし。」
翔「うん。ありがとう。それと枕元にお茶とお水のペットボトルも。点滴してるけどできたら経口でもしっかり水分摂って欲しいもんね。」
潤が目を覚まさないようにそっと体から離してゆっくりとタオルケットの上に寝かせている翔兄。
翔「朝までゆっくりお休み。」
優しく背中なでてあげてるんだけど、横になったの気づいたのかな。もぞもぞ動いている。
翔「どしたのかな？」
するとゲホゲホと咳き込み出した。
「あらあら横になったらしんどかったのかな？」
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
