大丈夫、雅?10 ページ34
翔サイド
カーテンをそっと開けて横になってる雅に声をかける。
潤がベッドのすぐそばまで椅子を引き寄せている。
「どう雅？少しは痛み落ち着いた？」
雅「んぅ？翔にぃ？」
潤「少し眠ってたからさっきよりは痛みましになったんだと思う。データ出た？」
潤がずっと付きっ切りでいてくれている。
「そっか。少しでも寝れたなら良かった。CRP13だからかなり高い。後はまぁ白血球数も増加してる。でも肝機能も腎機能もデータで見る限り問題ないんだけど。これだけ炎症反応高いと数日は入院で様子みたいなーってとこ。」
潤「痛みと熱の原因はわかんないってこと？」
「採血結果だけからだとわかんない。エコーで虫垂は見たけど腫れてないし。とりあえず輸液と抗生剤と鎮痛剤で様子見かな。雅、痛みどう？まだ同じところ痛い？他に吐き気とか下痢とかなさそうか？」
眠たいのか、熱のせいでだるいのかイマイチはっきりした反応がない。
雅「んー？だいじょうぶー。まだ痛いぃー。でもね、さっきよりかまし。」
一応点滴で入れてる痛み止めは効いてるみたいね、良かった。
「お熱測ろうな。ちょっと耳くすぐったいよ。」
サイドテーブルに置いてある体温計に手を伸ばす。
ピピピ
潤「まだ高いの？」
心配そうな潤。
「37度9分。まあ薬少しは効いてるみたいで良かった。お腹診せて雅。仰向けなって。」
肩トントンと叩きながら声をかけるけど動かない。
雅「眠たいんだけどぉ。」
「すぐだから、ほら。」
もう一度肩トントンとすると面倒くさそうに仰向けになった。」
タオルケットを少し持ち上げる。
Tシャツの中に手を滑り込ませて優しくお腹押さえてみる。
「この辺痛かったみたいだけど今はどう？押さえると痛い？」
雅「んー痛いような気がするけど、さっきほどじゃない。」
はっきりしないんだからー。まぁでも楽になってるなら良かったけど。
もう少し圧を加えて深く押さえてみるとギュっとお腹に力が入って足がビクンと動いた。
雅「い、痛いよぉ。もっと優しくしてぇー翔にぃ。」
「ごめんごめん。腹壁も緊張してないみたいだしまぁ大丈夫そうかなー。朝まで救急でその後は消化器で智兄に引き継いでもらうね。」
雅「えー？！仕事はぁ？」
「数日は無理だぞー。炎症反応高いし痛みの原因わかってないし。明日一日は絶対に安静にしててもらうからね。」
急に静かになった潤が気になって視線を動かすと、ボーッとしてる。
どうしたのかな？眠たくなってきた？
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作者名：ルパン
| 作成日時：2015年7月15日 21時
