喘息(和)6 ページ18
潤サイド
翔兄の膝の上に向かい合って抱っこされる形で座ってる和兄。
肩に頭をコテンと乗っけてしっかり翔兄の服の裾つかんじゃって。
本当に三十路超えた男子か？っていうくらい可愛い。
翔「なんかずっしり重たくなってきた。」
「寝たのかな？眠れたならそれだけ楽になったってことだから良かったけど。」
ベッドの反対側に回って和兄の顔を覗く。
ネブライザーマスク、小児用のほうが良いんじゃないの？っていうくらい顔隠れてるけど...
くたっと頭を乗っけてる姿、本当に可愛い。
表情も和らいでるから呼吸随分楽になったんだろうね。
「気持ち良さそうな顔してる。マスクで顔ほとんど隠れてるけどね。」
翔「大きすぎたかな？折角寝てるからもうしばらくこうしててあげる。横になったらまた苦しくなっちゃうかもしれないもんね。」
喘息は発作がおさまって楽になったと思ったら数時間後にまたすぐ苦しくなったりするからねーかわいそうに。
「しばらく調子良かったのにね。やっぱり疲れたまってると出やすいのかな。」
翔「そうだねー。疲労が蓄積されると免疫力下がって発作は出やすくなるかもね。でも予防のために吸入してたのにあれだけ酷い発作だったってことは2,3日は病院で様子見たほうが良いかなー。」
「入院させるってこと？嫌がるよー。」
翔「まあ絶対やだぁ〜、おうち帰るぅぅ〜って言うだろうけど、帰宅してまた家で発作でて病院舞い戻ってくるくらいなら落ち着くまでは病院にいたほうが良いと思う。」
まあ翔兄の言うことは正論なんだけど...
入院っていうのがストレスになって余計に発作でやすくならないか心配。
「入院がストレスになったりしないの？」
翔「小児喘息で入院してる子は面会時間終わって親が帰っちゃうといっぺんに体調悪くなって発作出たり熱出したりするけどね。」
「そうなんだ。じゃ翔兄が一緒に病室で寝泊りしてあげないと和兄も熱出したり発作出たりしちゃうよ。」
翔「まあ一日二日で十分だと思う。あとはちゃんと吸入続けてコントロールすれば。和本人が呼吸器のドクターだからあんまり俺たちが言うとさ...」
「一日二日でも可愛い和くんは翔にぃ〜って夜泣きしちゃうと思うけどなぁ。」
絶対に夜泣いちゃうよ和兄。
タオルケットの端とか握り締めて寝てそうだもん。
翔「ちょっと背中で呼吸音聞いてあげて。そこに聴診器あるから。」
「了解。和くん、もしもしですよぉー。」
Tシャツを捲くると可愛い背中が丸出しになった。
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作者名：ルパン
| 作成日時：2014年7月7日 21時
