【忍たま】本が読みたい私のそれどころではない室町生活2

96話:明日からの ページ50

「あ、そうだ。おばちゃん、明日の朝は何時くらいにお手伝いに来ればいいですか？」



今日は初日だったし、手伝いは昼からの予定だったのでゆっくり起きたけれど、明日からは違うはずだ。

きちんと始める時間を聞いておいて、そこに間に合うように起きなければならない。



「いつもは日の出前くらいに作り始めているんだけど……Aちゃんはもうちょっと寝ててもいいんだよ？」



慣れてないと大変でしょう、とおばちゃんが気遣うように微笑んでくれる。

今は九月中旬だから、夜明けは五時半前後のはずだ。

それに間に合うように、と思ったら、四時半、遅くとも五時前には起きる必要がある。



……まあでも、大丈夫かな？



娯楽がほぼないこの世界では、お風呂から上がった後にやることがほとんどない。

現に昨日寝たのは八時半ごろだった。

現代日本の高校生として生きてきて、それより短い睡眠時間で日々活動していた私からすれば、四時半に起きることなど造作もないだろう。



「大丈夫ですよ。むしろ普段より長く寝られるかもしれないです」



私が首を振ってそう言うと、おばちゃんはフッと顔を曇らせた。



「Aちゃん、今までの天女様達より細いとは思っていたけれど、向こうではそんな生活してたの？ 若いんだからきちんと寝て、ご飯も食べないとダメよ」



ね、と諭すように言われ、私は曖昧に笑いながら頷いた。

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