143-エイミー目線- ページ31
あ、撃たれる。
そう絶望したのも束の間、ジョバンニ君が投げた何か……トマトがまるでレーザービームのように男の顔一直線に飛んで行って……
「目がぁぁぁぁぁぁっ!!」
見事ヒットした。
……命救われたのに、色々残念な気がするのはどうしてだろう?
「……これは貰っておこう」
Aちゃんは急いで男が落とした銃を奪い、ついでに腹パンをして、男を倒した。
うわ、強!
「さあ、早く講堂へ行くぞ!」
そしてあたしはジョバンニ君におんぶされた状態で、体育倉庫を出た。
「……どうして、あたしがあっちにいるってわかったの?」
講堂へ走っている途中、ふと気になったから尋ねてみた。
「しらみつぶし」
Aちゃんが答えた。
……やっぱり残念すぎる!
でもまぁ……
「ありがとう、助けてくれて」
「いいってことよ!
それに、俺……」
あ、これまさか……
「俺、君のことが前から好k」
「は?
あんた今あたしに何を期待しているの?それ今言うこと?
助けてくれたのは本当にありがたいけど、このタイミングで言うなんて意味わかんないんだけど!
好きじゃなかったら助けてくれなかったの?
その気持ちさ、ノエミちゃんにあげることとか出来ないの?
もういい。運んでくれてありがとう。でも私もう走れるから」
振るのってこんな感じで良いんだよね……あ、魂が抜けたような顔してる。
言い過ぎちゃったかな?
「おーい、ジョバンニ。戻って来てー。今はここで屍になってる場合じゃないでしょ?」
「……はっ!
俺さっき振られたのか?!」
「うん、振られた」
「ははっ……
この俺が振られるなんて……
ははははっ……」
もはや笑うしかないって言うのかな、これ。
「ほら、笑ってる場合じゃないよ!
早く講堂へいかないtーー
何これ……」
その時、校舎から沢山の人が逃げるように出てきた。
まさか、講堂で何かが……?
「……何かあったのかもしれない。ほら二人とも!もたもたしてないで行くよ!!」
そうしてAちゃんはあたし達の腕を掴み、引っ張るように走っていった。
逃げて行く人混みの流れに逆らい、あたし達が見たのはーー
「何……これ……!」
「おい、嘘だろ……?!」
「なんで、こんな……」
燃えている講堂だった。
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レイ@鱈領(プロフ) - 月夜の猫さん» コメントありがとうございます。一年以上も前の作品なのですが、そう言っていただけて幸いです。キャラを好きになってもらえてこちらも嬉しい限りです^ ^ (2016年4月7日 18時) (レス) id: 1adfee6976 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の猫(プロフ) - 面白かったです!ここまで読みごたえのある小説は初めてです!もう何回読み返したことか…。個人的にはモニカちゃんが好きです! (2016年4月7日 0時) (レス) id: 4e53d42ce4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - 彩椿さん» ありがとうございます!時間があれば語り合いましょう! (2015年7月3日 19時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
彩椿 - 凄い面白かったです!今度某お国擬人漫画について語り合いませんか? (2015年7月3日 19時) (レス) id: efaac7c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - うどん教信者さん» ありがとうございます。改めて読み返すとミスが目立ち、恥ずかしい気持ちになりますが、完成度が高いと評価を頂き光栄です。上手な方の小説などを読んで修行した後、リメイクに挑戦します。コメントありがとうございました。 (2015年6月26日 21時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Reinohomupe/
作成日時:2014年12月22日 13時