140-琴目線- ページ28
ふと三人に目をやって見ると、生きる気力を失くしたような顔をしていました。
まあ、こんな人たち放っておいて、早く話し始めましょう。
「皆さんは、今学年に入ってから最近誰かの様子がおかしい、と思ったことはないでしょうか?」
会場がざわざわし始めました。
「貴方はどうでしょうか?」
私は一旦マイクを持ちながらステージを降り、パトリックを尋ねました。
まあ、彼はエキストラですが。
「おれの彼女が、暗くなったような気がしました。そして、話し合おうとしたら、もうあの女……プリンツェーザににベッタリになっていたんだ!」
さて、次は洗脳が解けたと思われるレオナに話を聞くことになっていますが……
あ、ノエミがOKサインを出しています。事情は話したようですね。
「その彼女さんは?」
「ここにいます」
レオナは『真実を話したい』
そんな顔をしていました。
「貴女は、どうしていきなり性格が変わってしまったのですか?」
「……まずは、匿名で変なメールや、悪口が来て……そしたらあの女に……プリンツェーザに脅されたの。『この事を話すと、お前とパトリックの命は無い』って……」
「それ、私にも来てる!」
「俺にも!」
「僕は同じ脅され方をされた!」
ふふ、やっぱり被害者は沢山いるようですね。
当のプリンツェーザを見ると『何で知ってるの……?』そう訴えるような表情をしていました。
「証拠もあるのだ!」
そして、プロジェクターで、コメントの画像や、プリンツェーザが実際に悪質なメールを書いている写真が映し出されました。
「さて、次の質問ですが、貴女はどうしていきなり怖かったはずのプリンツェーザにべったりになってしまったのですか?」
「……呼び出されて『パトリックや他の男子皆が好き』って言われて、変な歌聞かされてから、意識がぼんやりとして、誰かに操られているような気しかしなかった……」
また、会場がざわつき始めました。
どうやら、皆が彼女のことをヒソヒソ話し始めたようですね。
でも、これまでのはまだ序の口です。
彼女らに、自分たちがここの皆に望まれていないってことを叩き込まないといけませんからね。
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レイ@鱈領(プロフ) - 月夜の猫さん» コメントありがとうございます。一年以上も前の作品なのですが、そう言っていただけて幸いです。キャラを好きになってもらえてこちらも嬉しい限りです^ ^ (2016年4月7日 18時) (レス) id: 1adfee6976 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の猫(プロフ) - 面白かったです!ここまで読みごたえのある小説は初めてです!もう何回読み返したことか…。個人的にはモニカちゃんが好きです! (2016年4月7日 0時) (レス) id: 4e53d42ce4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - 彩椿さん» ありがとうございます!時間があれば語り合いましょう! (2015年7月3日 19時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
彩椿 - 凄い面白かったです!今度某お国擬人漫画について語り合いませんか? (2015年7月3日 19時) (レス) id: efaac7c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - うどん教信者さん» ありがとうございます。改めて読み返すとミスが目立ち、恥ずかしい気持ちになりますが、完成度が高いと評価を頂き光栄です。上手な方の小説などを読んで修行した後、リメイクに挑戦します。コメントありがとうございました。 (2015年6月26日 21時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Reinohomupe/
作成日時:2014年12月22日 13時