127-レイチェル目線- ページ15
目が覚めたって……まさか!
プリンツェーザの洗脳が解けたってこと?!
「ベイカー先生、貴方まさかーー」
「あぁ、その通りだよ、レイチェル。
俺は今までおかしかったんだ……
あの時……プリンツェーザが俺に変な色目使った時から、ずっと、自分じゃない誰かに操られていたような感じがしたんだ」
ベイカー先生は、相変わらず申し訳なさそうな顔でそう言った。
「今考えると、俺、気持ち悪い程プリンツェーザ達を贔屓していたな。
皆すまない。
本当にすまない!
教師であるのに、生徒を特別贔屓するなんて……」
この人……ずっとただのフレンドリーでハイテンションな担任だと思ってたけど、めっちゃいい奴じゃん。
「いいんです。
大丈夫ですよ。
プリンツェーザに洗脳されていたんだから、仕方ないんですよ」
そう言って、モニカが先生の肩を軽く叩いた。
うわ、こうやってみるとモニカがお母さんに見える。
どっちが教師なんだか。
「だが……
せめてもの罪滅ぼしで、俺もこの作戦とやらに協力させてくれないかい?
A達からは、事情を聞いたから……」
罪滅ぼしって……
悪いことしていないのに。
ベイカー先生は逆に被害者じゃん。
「勿論いいですけど、先に私達にあることを教えてくれませんか?」
オラフうんたら先生が尋ねた。
あること……きっと皆も同じことを聞きたいだろうね。
「教えるって、何をだい?」
「どうやって目が覚めたかです」
「あぁ、それか……」
ベイカー先生はそう言うと、少し考えてから、こう話し始めた。
「まず、職員室に行こうと階段をおりていた時、講堂から歌う音が聞こえて入ってみたら、そこでジミーが歌っていたんだよ。
それがもう……何と言うか、うん。音痴だったんだ。
そしたらものすごい頭痛がして、意識が飛びそうになった時に、目が覚めたんだ」
「じゃあ、洗脳を解く方法ってーー」
「音痴な歌声で間違いないわね」
成る程……音痴か。
まさかの方法だね。
「ははっ、音痴か……
もう気づいていたぜ、ははは……」
あ、ジミーが落ち込んだ。
「でも、そのおかげであんたはヒーローになれるよ、ジミー」
「ヒーローか……
慰めなんていらないぜ、レイチェル。
俺の歌声が酷いことなんて、皆分かり切ったことなんだからさ……」
うわ、キザな奴。
そう思っていると、オラフうんたら先生が声をあげた。
「静かに!!
さて、皆が揃ったところで、最終作戦会議を始めますよ!」
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レイ@鱈領(プロフ) - 月夜の猫さん» コメントありがとうございます。一年以上も前の作品なのですが、そう言っていただけて幸いです。キャラを好きになってもらえてこちらも嬉しい限りです^ ^ (2016年4月7日 18時) (レス) id: 1adfee6976 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の猫(プロフ) - 面白かったです!ここまで読みごたえのある小説は初めてです!もう何回読み返したことか…。個人的にはモニカちゃんが好きです! (2016年4月7日 0時) (レス) id: 4e53d42ce4 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - 彩椿さん» ありがとうございます!時間があれば語り合いましょう! (2015年7月3日 19時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
彩椿 - 凄い面白かったです!今度某お国擬人漫画について語り合いませんか? (2015年7月3日 19時) (レス) id: efaac7c6d5 (このIDを非表示/違反報告)
レイ@北欧領(プロフ) - うどん教信者さん» ありがとうございます。改めて読み返すとミスが目立ち、恥ずかしい気持ちになりますが、完成度が高いと評価を頂き光栄です。上手な方の小説などを読んで修行した後、リメイクに挑戦します。コメントありがとうございました。 (2015年6月26日 21時) (レス) id: 0eb7ce92ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レイ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Reinohomupe/
作成日時:2014年12月22日 13時