決意 ページ17
・
世界がモノクロになった。
例えて言うなら、色とりどりの花畑が一瞬で枯れて色がなくなった。
そんな感じ。
マサイに引っ張られていたのも感覚がなかった。
あれ、この光景前にあったな。
頑張るって約束した日と同じだ……。
また、マサイに迷惑をかけた。
また、みんなにも迷惑をかけた。
また、モトキで泣いちゃった。
また、涙が溢れてきた。
『……マサイ、ごめんね。』
マサイ「なんで、お前が謝るんだよ。」
『だって、迷惑ばっかかけて…。』
マサイ「それでも、Aは前に進むんじゃないの？」
『…っでも、モトキが…。』
マサイ「モトキが、自分のせいで離れる？」
『…っうん。』
あの時、黙って知らないふりをしていた方がよかったんだなぁ……。
無駄なことを言ったから、怒っちゃった。
私が嫌で、もう会わないって。
そんな気持ちを諭したように、あの日と同じように私の前に座った。
マサイ「……会えないとは言ってたけど、会いたくないとは言ってないでしょ？」
『え、あ、確かに…。』
マサイ「何年後になるかはわかんないけど、きっとモトキは帰ってくる。」
普段、言葉を濁すマサイが帰ってくると。
そう、断言した。
マサイ「だからさ、待とう。帰ってくるのを。」
『……うん、わかった。』
マサイはニッと笑って私の髪をわしゃわしゃした。
……前から思ってたけど、マサイってイケメンだよなー。
『マサイはイケメンだね。』
マサイ「なにそれー。いきなりすぎて、気持ち悪い。」
『せっかく褒めたのに酷くない？笑』
マサイ「ありがとーございまーす。」
『でも、本当に思ってるよ？マサイ、イケメンだなぁって。』
マサイ「…なんか、恥ずかしいわ。笑」
『照れちゃってー。やだなー。』
マサイ「うるせーよ。……昔のAに戻ったな。そっちの方がお前らしくていいと思うよ。」
少し微笑んだ表情のマサイの目は、本心を言った真っ直ぐな目だった。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 282人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リス\(~∀~)/(プロフ) - 最初の所(文章)がボカロ曲のヒバナみたいだけど好きだよ♪ (2019年4月7日 12時) (
レス) id: ac82e2e5a5 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ子(プロフ) - 小町屋さん» コメントありがとうございます！お楽しみいただけるように頑張ります！ (2018年1月22日 7時) (レス) id: 7373f4f27f (このIDを非表示/違反報告)
小町屋(プロフ) - やばい続きが気になる。更新頑張ってください(*^ω^*) (2018年1月21日 0時) (レス) id: 40b138f6e9 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ子(プロフ) - 夜叉月さん» ただ、ひたすらに自分が言われたいことを言ってもらってます。笑 ありがとうございます！頑張ります！ (2018年1月16日 23時) (レス) id: 7373f4f27f (このIDを非表示/違反報告)
夜叉月(プロフ) - 俺は嫌じゃ無いけどね。って言われてみたいですね！リクについては書かなくても大丈夫です。本編の方が楽しみなので！ (2018年1月15日 22時) (レス) id: f9d0823dcd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねこ子 | 作成日時：2017年12月27日 11時
