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あ、スプーン、私の 分しか無い…
新しい スプーン 貰いたいけど、スプーンが 置かれてる 場所 分からないしなぁ。
『 申し訳ないんですけど、スプーン、取って 来て 貰っても善いでしょうか? 』
「 いえ、其の スプーンで 大丈夫ですよ? 」
『 えっ 』
流石に 其れは 恥ずかしいのでは?
いや、そういえば、私達は
だからって、よし、同じ スプーン 使おっか とは ならないよね?
流石に
「 如何しました? 」
何で 此の 人は こんなに 冷静なの?
取り乱すどころか 此の 人 ずっと 笑顔を 絶やさないぞ。
なんか ドストエフスキーさん 楽しそうなんだけど。
あ、此の 人 確信犯だ。絶対 そうだ。絶対 気付いてるよね。
でも、ドストエフスキーさんの 事 見てると、
まだ 私が 掬っていない 所を 掬い、其の スプーンを ドストエフスキーさんに 渡そうとすると、
「 いえ、“ あーん ” して 頂けますか? 」
『 へっ? 』
此の 人は 又も 恥ずかしいことを さらりと 言ってのけた。
くそ、なんか ドストエフスキーさん めっちゃ 笑ってる。めっちゃ 笑ってるよ…
ドストエフスキーさんが 笑っている 事は 嬉しいが、私が 揶揄われているのは 一寸 悔しい。
いや、一寸 どころか 結構 悔しい。
ええい、もう 如何とでも 成ってしまえ。
私は 決意を 固め、震える 指と 止まってしまうのではないかと 思うほど 鳴る 心音に 知らん振りを して、スプーンを 見た。
よし、いけるぞ、私。
頑張れ、私。
自分を 鼓舞して、やっとの 思いで 口を 開いた。
『 あ、あーん…です… 』
声は 徐々に 小さくなってしまったが、何とかして やり遂げた。
「 ふふ、本当に 愛おしい 人… 」
『 なっ! 』
ドストエフスキーさんは、そう 言うと、スプーンでは なく、私に 顔を 寄せ、唇に
『 …ココットを食べてくださいよ… 』
「 すみません、此方の 方が 美味しそうでしたので。 」
『 え、えっち… 』
「 おや、其の 言葉が ぼくを 煽るに 十分過ぎる 材料である 事を お忘れずに。 」
襲われたいなら 別ですが、と 色っぽい 熱を 孕んだ 瞳で 見つめられた。
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かふかねこ。 - うさまるさん» コメントありがとうございます。ちょっと大人っぽめを意識しているので嬉しいです!(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝) (4月21日 9時) (レス) @page13 id: a44144ac65 (このIDを非表示/違反報告)
うさまる - えっっっっっっっっっっっっろ(;゜∇゜) (4月19日 16時) (レス) @page13 id: 4c17b50875 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かふかねこ。 | 作成日時:2024年2月24日 20時