ストーカーは金髪男でした。【 我妻善逸 】

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すると、俯いてたはずの顔が私の方を見た。







「……キスの内に入らないの?」

「うん、だって、軽いキスだった、し」







いつの間にか壁に追いやられてて、
所謂壁ドンっていうやつをされていた。
状況が飲み込めず、善逸くんの顔を見る。




目に移ったのは、今までの善逸くんとは違う顔だった。







例えるなら、
“狼”みたいな、








「じゃあ、本当のキスってやつしても、嫌いにならないでね」

「ん、んっ、⁈ふ、」







その顔に呆気に取られていると、
唇が重なって中にぬるりと舌が入ってくる。
初めての感覚に、思わず顔が真っ赤になった。







「ぅ、ん……っ、ぜ、ぃつ、く」






なに、


なに、なに、これ
だんだんと息が出来なくなり、善逸くんの胸板をどんどん叩いた。
それに気づいた途端、すぐに唇が離れる。
相変わらず、顔は熱を持ったまま。









「……ごめん、調子乗った」








彼も、耳が赤かった。








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