No.102 ページ22
エリスside
A達革命軍が、窓から飛び降りて行った。
ロンは、何も喋らなかった。
私達の後ろで、ただ立っていた。
イオリ「……ロン？」
イオリが名を呼ぶと、窓を見て濁った瞳をしておたロンが、我に返った。
ロン「…ん、どうかしたか？」
そして、いつもの笑顔で笑う。
私達は顔を見合わせてしまった。
……さっき帰ってきた時、Aとロンの雰囲気はおかしかった。
──“Aもロンも……しばらくは整理がつかなくて情緒が安定しない可能性があるから、…気をつけて見てやれよ”
──“2人には話すべきことを話しただけよ”
──“おそらくしばらくは話してくれないだろうな。拒絶されるのを恐れて”
──“だから話を聞いても…拒絶なんて、しないであげてほしいわ”
…拒絶なんて、絶対しない。
しないけど──
まず、ロンは話してくれるの…？
ソル「…じゃ、私らは本部に帰るよ」
エリス「あ、はい！すぐに船を手配しま──」
ルナ「ロン、あなたはここに残りなさい」
……え？
ロン「えっ、何で……」
ソル「お前は“中将”だ、ロン。頭が整理できてない状態で本部に戻るのはやめとけ。仕事をサボって怒られるのは、慣れてんだろ？」
ロンは、微妙な顔をした。
それは今までの話で、今は赤犬さんが元帥だからな……。
ソル「整理がついたら戻ってこい。……いいな？ロン」
ロン「……ああ」
渋々といった様子だが、頷いた。
ルナ「仕事については私達が引き受けてあげるわ
それじゃ、任せるわね、エリス、イオリ」
エリス・イオリ「あっ……はい！」
私達は船の手配のため、すぐに二人を追いかける。
…そして一度、振り返った。
その時見たロンの顔は──何かと戦っているようで、ギリッと歯軋りをしていた。
───
─
イオリ「どう思う？あのロン」
二人を見送った後、イオリが聞いてきた。
エリス「どうって言われても……」
…困るんだけど、でも…
エリス「ルナミーネさん、自分のことくらい知ってた方がいいって言ってたよね」
イオリ「…おう」
エリス「それって……自分に関する何かを知って、ショックを受けたってことじゃないのかな」
イオリ「！」
……二人は似てる。
親が海兵だし、誕生日一緒だし、顔がソックリだし、戦闘が好きなのも一緒だし、割と大雑把なのも一緒で、刀を使うのも一緒。
──だけども、違う。
ロンは海軍本部育ちで、Aはジャングル育ちだ。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 524人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シルネ(プロフ) - れい！さん» ありがとうございます！一応完結まではまだ書くつもりでおりますが、長らくお待たせしてしまっていて……申し訳ありません。お待ちくださると幸いです。これからもよろしくお願いします！ (2022年10月1日 17時) (
レス) id: 8277e16aa6 (このIDを非表示/違反報告)
れい！(プロフ) - 続き気になりますもう更新はしないのでしょうか？ (2022年9月20日 17時) (レス) @page28 id: 9b5f9f849f (このIDを非表示/違反報告)
シルネ(プロフ) - 柊さん» こんな長い作品を読んでいただき、ありがとうございます!! 最近、スランプ気味で……(苦笑) 早く、続きを書けるように頑張りますので、これからもよろしくお願いします!! (2019年12月11日 6時) (レス) id: f9b43e219e (このIDを非表示/違反報告)
柊(プロフ) - 小説読みました！！！ 面白かったです！更新頑張ってください！！ (2019年12月10日 23時) (レス) id: 9cb1ed3aee (このIDを非表示/違反報告)
シルネ(プロフ) - マリン さん» ありがとうございます！早くスランプを抜け出し、スラスラ書けるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2019年8月16日 17時) (レス) id: f9b43e219e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シルネ | 作成日時：2019年2月22日 15時
