さよならにブライダルベールを添えて。2

48話 ページ8

貴方side



ﾋﾞｰｯ!



ﾋﾞｰｯ!



ﾋﾞｰｯ!



静かだった教室に鳴り響く数々のアラーム音



『うるせ…』



…おっと、本音が漏れてしまった。

さっきまではパチンパチンと
コードを切る音だけが聞こえていたのに
一人鳴れば次々に連なって鳴り出す。



松田「余所見してっと変なの切るぞ」



萩原「油断大敵だよー」



僕より少し先に終わった二人は僕の爆弾を見てる

でもそんなに時間変わらないし、
僕だってちゃんと意識は爆弾に向いてるから。



『もう終わるもん、ねっ！』



パチンと最後のコードを切ればおしまい。



萩原「早いねー、柚月ちゃん。」



『自分より早く終わった萩原に言われても
そんなに嬉しくない。』



"酷いなぁ"とかぼやいてる萩原は置いといて
3人も時間ギリギリで終わったみたい。



『お疲れ』



諸伏「結構難しかったんだけど…」



ひとつ伸びをして景光は机に突っ伏した



降谷「柚は早かったな。」



伊達「流石だな、柚月」



頭を撫でてくる伊達に
"僕は子供か"と突っ込みを入れる



『でも、萩原と松田の方が早かったもん』



事実、僕はいまだに爆弾解体で
この二人に勝ててない。



『んあー、悔しい』



松田「てか、お前爆処でも希望してんのか？」



『んにゃ、別に。』



防護服が重くて僕では動くのが精一杯
解体なんて夢のまた夢だよ。



『とりあえず出来るようにしておけば
何かあったときに対応できるだろうから。』



そう言ったら皆して動きが止まった。
伊達に至っては片付けていたペンチを
床に落としてしまうほど。

なんか変なこと言ったかな…？



萩原「なんつーか、降谷も充分凄いけど
柚月ちゃんも結構すごいよね…。」



伊達「そうだな…」



んー、いまいちどういう事か理解出来ないけど。



『？、あ！萩原と松田、今日の夜時間ある？』



萩原「あるけど、どうかしたの？」



『資料室で見た爆弾解体で分からないとこを
ちょっと教えてもらいたいんだけど

駄目、かな？』



これで駄目って言われたら教官に聞きに行こう。

…教官は別に怖くないんだけどね
なんか聞きに行きづらい。分かるかな？



萩原「全然いいよ！」



『ありがと。
じゃあ、僕の部屋でいい？』



松田「おう」







…
……








『それで…』



諸伏「へへ…」



伊達「よっ！」



『なんで人増えてるの？』



呼んだのは二人だけなのに
扉を開けたら五人に増えて部屋の前にいました、まる。

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