18話 ページ20
萩原side
降谷「なあ、萩原!!」
諸伏「その子、名字は!?」
目の前に座っていたふたりに矢継ぎ早にそう言われ、
俺はようやく自分の置かれている状況を理解した。
どうやら降谷ちゃんに両肩をがっしり掴まれて
椅子から引きずりあげられたらしい。
『え…?たしか、"小花井"…だったよな?』
降谷ちゃんの勢いに戸惑いつつも、一応確認を、と
俺の隣に座っている陣平ちゃんに問いかければ
なんの躊躇いもなく首を縦に振った。
松田「ああ、"小花井柚月"って…」
俺等も地元民ってほどじゃないから詳しくはないけど
ここら辺じゃ聞かない名字だからよく覚えている。
降谷「本当に本当だな!?」
諸伏「嘘じゃないんだよね!?」
何をそんなに切羽詰まっているのかわからないけれど
気づいたら隣の諸伏ちゃんまで身を乗り出して、
隣の松田に食って掛かってた。
というか、俺の肩ミシミシってたてちゃいけない音
してるんだけど…いい加減離してくれるとめっちゃ
助かるなぁって…待って待って痛い痛い降谷ちゃん
どんだけ力入れて…もうゴリラだろお前!?
降谷「なあ、その子ほんとに"小花井"って…」
『そうだよ、そうだから…ちょ、あの、揺らすのやめ…』
切羽詰まったような降谷ちゃんの様子に戸惑いつつも
俺は説得するようにそう声をかけた。
まあ、それでも降谷ちゃんの揺さぶりは止まらないし…
つかほんとまじでさっき食べたご飯が逆流してきそう。
そこでようやく救いの手が差しのべられた。
伊達「おいおい、二人してどうしたんだよ。
とりあえず、ちょっと落ち着けって…
松田も萩原も、わけわかんない顔してるし
萩原に至っては肩からやべぇ音してるから…
それに、俺だってよくわからないから説明してくれ」
降谷「っ、ああ、すまん…」
諸伏「ご、めん…」
伊達班長のおかげで俺の肩は折られる前に解放され
少し落ち着きを取り戻した降谷ちゃんと諸伏ちゃんが
ゆっくりと元の椅子に座る。
それにしても、めっちゃ目ぇ回ったし肩痛ぇ…
2回ほど腕をまわして折れてないし異常がないことを
確認してから俺もようやく腰を下ろした。
というか、降谷ちゃんの揺さぶりを受けておきながら
かろうじて吐かなかった俺を誰か褒めてほしいわ。
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ぽこぽん(プロフ) - 命亜さん» ご指摘ありがとうございます。そうなんですよね。でも生憎とこの小説はご都合主義とオリジナルの産物なのでご容赦ください。 (2022年5月15日 8時) (レス) id: d7923ddccb (このIDを非表示/違反報告)
命亜 - ゼロヒロは親居ませんよ? (2022年5月13日 10時) (レス) @page5 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» やったね!感想を送ってきてくれるの楽しみにしてます!((想像した悲しい結末にならないよう祈ってね!☆ (2020年6月6日 11時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - ぽこぽんさん» 了解です!泣きます!((( ちなみに、それで泣いたのは悲しい結末を想像してですw (2020年6月6日 10時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» はやっ!?でも、私のかいた小説で泣いてくれるなんて正直嬉しいです!変な感じしますけど笑。これからも、もっと泣かせにいくのでどんどん泣いて最後はハッピーエンドになってください!……ってそこは私の腕次第ですな。 (2020年6月6日 10時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぽこぽん | 作成日時:2019年10月2日 15時