15話 ページ17
萩原side
翌日。
講義が終わるなりじんぺーちゃんと食堂に行けば、
昨日と同じ場所に彼女は座ってパソコンを開いていた。
ああ、よかった。今日も居てくれた。
少しの安堵と彼女への興味が俺の足を動かす。
松田「あ、おい…」
後ろでじんぺーちゃんがなんか言ったけど、
すぐため息が聞こえて、そのまま俺についてきた
今思えばなんで近づいたのかも分からないけれど
彼女のことがもっと知りたいと思ってしまったから
なのかもしれない。
大分近寄って、彼女の手元に俺の影がかかった時。
彼女はパソコンから目を離し顔を上げた。
初めて彼女の眼がよく見えた。
食堂の白い照明の光が彼女の目の中で乱反射して
その瞳の奥に吸い込まれてしまいそうだ、なんて
柄にもなく思ってしまった。
松田「おい、ハギ」
貴方「……えっ、と…何か、用ですか？」
どうやら俺は長い間彼女のことを見ていたらしい。
気づけば目の前の彼女は俺のことをいぶかしげに
見ていて、松田はそんな俺の肩を小突いた。
『…あのさ、今日も此処座っていい？』
貴方「じゃあ…((『待って、』…？」
『ちょっと君に用があるんだよね』
貴方「？、はい。」
昨日と同じように片付けをする彼女を止めると
よく分からないと言いたげな顔をしていたけど、
ひとまず彼女は片付けていた手を止めてまた座った。
なんか、思ってたより小柄だなぁ…
『いきなり引き止めちゃってごめんね。
俺、萩原研二。んで、こっちが…』
松田「松田陣平」
貴方「小花井柚月、です」
小花井柚月ちゃんか…
やっぱり聞いたことない名前だった。
こんな子が鬼塚教場にいたなんて…
『柚月ちゃんね、よろしく。』
貴方「あ、はい…よろしくお願いします。」
『あとさ、その敬語なしがいいな。
俺達、一応同期なわけだしさ。』
松田「俺にも敬語なしな」
たどたどしく下げられた頭と堅苦しい敬語に
どうしても壁を感じてそう提案すれば
隣にいたじんぺーちゃんも同じ考えだったらしく、
俺の言葉に続くようにしてそう言うと、
柚月ちゃんはさっきと同じように軽く頭を下げた。
貴方「あ、うん…よろしく、松田さん」
松田「あー…ちょっと待て。
お前、その "松田さん" 呼びなんとかなんねぇ？」
だが、そんな彼女の言葉に対してむずがゆいと
言いたげに顔をしかめるじんぺーちゃんに
困ったような顔をした彼女は首を傾げた。
貴方「それは、無理、かなぁ…」
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ぽこぽん(プロフ) - 命亜さん» ご指摘ありがとうございます。そうなんですよね。でも生憎とこの小説はご都合主義とオリジナルの産物なのでご容赦ください。 (2022年5月15日 8時) (
レス) id: d7923ddccb (このIDを非表示/違反報告)
命亜 - ゼロヒロは親居ませんよ？ (2022年5月13日 10時) (レス) @page5 id: 09433d1ffe (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» やったね！感想を送ってきてくれるの楽しみにしてます！((想像した悲しい結末にならないよう祈ってね！☆ (2020年6月6日 11時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
夜空 -Night Sky-(プロフ) - ぽこぽんさん» 了解です！泣きます！((( ちなみに、それで泣いたのは悲しい結末を想像してですw (2020年6月6日 10時) (レス) id: 2b2a41cc61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽこぽん(プロフ) - 夜空 -Night Sky-さん» はやっ！？でも、私のかいた小説で泣いてくれるなんて正直嬉しいです！変な感じしますけど笑。これからも、もっと泣かせにいくのでどんどん泣いて最後はハッピーエンドになってください！……ってそこは私の腕次第ですな。 (2020年6月6日 10時) (レス) id: b37f06fbda (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽこぽん | 作成日時：2019年10月2日 15時
