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実らないこの思いは消えない �� ページ11
センラくんに呼ばれ、先に彼の家に来ていた。
私が前にあげたカトレアの花。
枯れてしまっている。
新しいのを、また届けようかな…でも、夢那がこの家に来るだろう。バレてしまうんだ。
私の好きな花が、カトレアだってこと、彼女は知っているから。
この花が好きな人が少ないと、花屋さんが言っていたのを専門学校のとき、二人で聞いた。
だから、バレる確率が高い。
なら次は…
黄色の百合にしてあげよう。自分を偽るために。
私の携帯が、なった。
通知が来ていた。
［今日、家に帰れなくなった。ごめんな、よんどいて。］
私は見ないふりをした。
彼は必ず帰ってくるんだ、と。自分に信じ込ませた。
この部屋の窓を開け、こもった空気と私の醜くて汚い気持ちを外に流した。
どんなに風が吹いても、私の心から消えることはなかった。
実らないこの思いは消えない �拶�←実らないこの思いは消えない ��
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作者名：幸葉 | 作成日時：2019年7月19日 0時
