天然悲劇のヒロインなんて・・・5【稲荷崎】

ブラック企業 ページ3

無事に留学も終わり、なんとか就職する事も出来た。
最初はよかった。







司会｢それじゃあ、新しく仕事仲間になる那由多さん歓迎会を始めますっ!!!｣






ドンドンパフパフ〜!!!





周りの人も皆さんいい人で働くの楽しいと思った
でもそれは最初だけで...





『私定時なので上がりますね』




そう、定時なのだ。
それに今日は週末、土日はオフ入れてあるから北先輩と遊びに行く予定があるんよ





仲間｢あ、Aさんお疲れ様〜｣



『お疲れ様ですっ！』



いつもはこの流れで終わる。
でも今日は違った




上司｢ちょっといいかな？｣




突然頭ツルてか上司に肩を触られた
正直この人嫌いや、無駄にスキンシップ多いねん
北先輩はしないけど、北先輩だったらええねん。
なんでコイツなん？




『えーと、どうしましたか？』



上司｢実はなんだが、明日と明後日急遽シフトに入ってくれ｣



『え？あの、予定があ｢もう上には伝えてあるし頼んだよ〜｣...........』





そう言って上司は消えていった。
よし、頑張るか...









(じゃねぇよ！！！！)







なんな訳？
イキナリ？
それも、元から休みを入れてた日にだよ？
おかしいやろがっ！！！






仲間｢...Aさん、これがこの会社のやり方なんよ、最初は楽しく後から地獄。逆らうとクビにされる。｣







なんや、それ.....
あからさまなブラック企業やん
普通だったら即辞めなんやけど今は金欠、他に仕事が無い、、、






『分かりました...明日来ますね』







トホホ、と足を進めて仕事場を出る
帰りの駅までどうやって歩いたのかよう覚えとらん。
電車を降りて家までの帰り道、薄暗い時間やけどうちの家の近くは人が多い。





人混みの中を、じっと見つめても会いたい人の姿は見つからんし、気分は重くなる一方
こんな時はお話したいですよ









｢Aやん、仕事帰り?｣









遂に幻聴まで聞こえるようになったんか、
もう末期やな...







｢A?｣








ほら、肩に手を置かれ...








『北先輩！？』








振り返ると大学帰りの北先輩が後ろに居た。









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