三人の鏡風月世界

家族パロ__2話(トモ) ページ9

どこからか聞こえる大きな声に、一度薄く目を開ける。
もう朝か。
そんなことを考えながら俺は支度を始める。

朝ごはん、目玉焼きかな。
今日誰の当番だっけ、あんまり下手じゃない人だといいけど。
団子とか出してくれたらいいのに。

昨日は家族に会えなかったし……ちゃんと降りなきゃ怒られるだろうな。

もたもたと服を着替えていると、カーテンも開けていない薄暗い部屋に、機械的な光が灯す。

「……せんせいのびょうき？」

光をともしたのはスマートフォン。
浮き出た文字を読んで軽く頭を整理させる。

「……休み？」

三限からか、ラッキーだな。
誰かと遊んでやろう。
暇な奴の一人や二人いるだろう。
授業を見に行ってもいいな、嫌がることをするのが俺だし。

……どうせなら思い切り反応する子がいいなぁ

そう思いながら服を着替えることをやめてまた眠りにつく。

そんな俺の枕元にエアコンのリモコンがあったなんて知らない。

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