三人の鏡風月世界

奇病パロ_4話(緑魚) ページ25

「はー、暇だぁ！」


昼ご飯を食い終わったあと、オレは廊下を何周もしていた。
理由はさっき話してたように暇だからってだけ。


「何もする事ねぇなあ。どうしよ。」


そう呟くと、図書室とかかれた看板が見えてくる。
うちの病院の図書室は本が沢山ある。けれども、最近は新しい本が入荷しないからあまり使われなくなった。

そして、此処に入院している奴らの大体は図書室の本を読み飽きている。
オレもそのうちの一人。


「……暇だし本でも読むか。出来れば長編の本。」


そう呟いて足を運ばせると、図書室には誰もいなかった。
「誰かいたら話せたのになぁ……。」と思いつつ本を探す。

何分か本を探していると、面白そうな題名の本を見つけた。
題名が達筆過ぎる英語でよくわからないけど、なんか面白そうだな。

まあ、この本も多分見たことあると思うけど読んでみるか。


「……あれ、これ見たことねぇな。
こんな本あったか？」


本の内容は(字が英語で読めないから雰囲気で言うと)、外国の昔話みたいな感じ。
絵が一つ一つ大きく描かれているから、英語が読めないオレでも結構わかりやすい。


「……やっぱり読んだことないな、これ。
読んだことあるかって率と四季サンにも聞いてみるか。」


誰もいない図書室でそう呟くと、オレは本を持って廊下へ出ていった。

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